私は、今の会社が倒産寸前まで行った時、当時融資を受けていたノンバンクの担当者の上司(その時に一度会っただけです)に、「やめちまえ」と言われていなかったら、今の私はないと思っています。
これは、どういう事かと言うと、その当時業績が崖を転げ落ちるように悪化していたのですが、所有する不動産を売却すれば、借金は返せて、尚且つ数千万円位は残ると言う状況でした。
なので、その時担当者の上司は、あのように言ったのだと思いますが、あの捨て台詞の様な言い方をされたお陰で、私は奮起して、絶対再建してやる、という気概を持つ事が出来たのです。
この部分と言うには、数字で考えたら到底達成できる様な状況ではありませんでした。
それこそ、「絶対にその上司を見返してやる」という根性だけです。
それから、数ヶ月間寝る間を惜しんで働きました。
それで、当時周りから奇跡の復活と言われるほどのV字回復を成し遂げた訳です。
人間と言うものは分からないもので、どこで奮起するか本当に。
なぜ、あんな状況になる前に手を打てなかったのか。
当時は、大きな法改正があり、その影響も確かにあったのですが、その中でも着実に良くなっている他社さんもいた訳です。
私はこの時、心のそこから思ったことは、「周りの意見には左右されない、決断は自分で必ず下す」という、経営者としたは、極当たり前の資質が備わったのだと思い、今ではその担当者の上司に感謝しているくらいです(笑)
現在、世の中は不景気の真っ只中ですが、そんな状況でも着実に業績を伸ばしている会社はあります。
その会社は一体何をやっているのか、どの様な運営をしているのか、じっくりと観察して行く必要があるでしょうね。
ただ、これは「運」を見方に付けなければいけない部分も多々あるような気がします。
私の場合で言っても、もうこれがダメなら会社をたたむ、というところまで追い詰められて、その最後の手段が運よく当たったのですから。
それと、今になって思うことは、何か重要な選択迫られてとき、安易な方向を進むよりは、ちょっと大変だな、と思う方向へ進んだほうが良いのかもしれません。
担当者の上司の言うことを聞いて、荷物を全部降ろすことも出来ましたが、それをせずに頑張ったお陰で、今では不動産に投資できるまでの身分に成れたので、これは今の私の大切な指針になっています。
現代は、何事も「面倒くさい」という事で、安易な方向に舵を散る方が多い傾向があると思います。
あなたも何か大切な選択を迫られたとき、あえて自分にとっては「しんどい」と思われる道を選ぶことも、一つの方法かもしれませんよ。