こんにちは 柴田です。
昨日のメールコンサルで、こんなご相談がありました。
保育園で育児講座があり、そこでこんなことを聞きました。
文字は就学するまで読めなくて良い。
ちなみに、文字が読めるようになると絵を見なくなる。
絵を見なくなると、絵から何を言いたいのか、想像する力を鍛えられなくなる。
驚きました。
「一体誰がこんなことを言ったのですか?」とお聞きしますと、ある大学の幼児教育学の准教授の名前を教えて頂きました。
調べてみますと、テレビや講演会、本も執筆されている方でした。
実際に、その准教授は、あちこちで、
「多くの小学校で入学時に求められるのは、自分の名前のひらがなが読めて書け、数字も1から10が分かる程度で十分」
というお話をしています。
こんな人に、「文字は就学するまで読めなくていい」なんて言われたら、安心してしまいますよね。
僕に言わせたら、とんでもないことです。
小学校に入ると、六月までにひらがな(清音・濁音・半濁音・拗音) 107字をマスターしなければいけないのです。

昔は、半年かかって覚えていたひらがなを、今は一か月そこそこで覚えないといけないのです。
文字が読めないと国語だけでなく、全ての科目が理解できないということになるのです。
算数も、文章題から始まります。
(1) せみ を つかまえに いきました.たろうくん は 1 ひき,はなこさん は 8 ひき つかまえました.ぜんぶで せみ を なん ひき つかまえましたか
ひらがなが読めないと、問題が読めません。
そして、9月からは漢字が始まります。一年生で学ぶ漢字の数は80字です。その他の教科もある中でです。
出来なければ、宿題として家庭で覚えないといけないのです。
それでも出来ない子供は、「落ちこぼれ」となり、どんどん取り残されていくのです。
それが、学級崩壊に繋がっている一つの原因の一つなのです。

この准教授の言っていることをうのみにしていると、落ちこぼれてしまうのは明白です。
最も問題なのは、読める読めないという問題の前に、勉強の基礎・習慣が出来ていないということなのです。
また、「文字が読めるようになると絵本を見なくなる」というのも全く理解できません。
文字が読めるようになれば、一気に絵本の世界が広がります。
言うなれば一次元の世界が二次元になり、三次元へと広がっていくのです。

文字が読めなければ、何時まで経っても暗闇を歩いているようなものです。
就学前までに、最低でも“ひらがな”と10までの数字を理解できるようにしておいて下さいね。
だからといって、がむしゃらにドリルなどを買ってくる必要はありません。
遊びの中で、楽しく自然に身に付けていくようにして下さいね。
楽しいことは、すぐに覚えてくれますよ。
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