4月。3年ぶりに対面読書会を開催いたしました。
久しぶりに対面での読書会でしたので、ちょっとドキドキ。
集まるかな?と心配もあったのですが、初参加の方もいらして
くださり、新しい風を感じながら楽しい時間を過ごすことが出来ました。
ずっとご参加くださっている方々のお顔を見ると、home!という
安心感。本当に、ありがとうございます。
小説の神様と言われる志賀直哉ですが、志賀直哉の作品を扱うのは今回初めて。
短編が多い印象だったからか、今まで登場しませんでした。
志賀直哉は太宰治がさんざん悪口を言ってきたので? 学生の頃私の印象はいまいちだった
のですが、大人になって読むと、死の描写が印象的な作家だなぁと、ここまで死を細やかに
観察する作家っているのかなと思い、興味深く。死をここまでみつめるのに、自我など内的なものを
みつめるような残酷さはなく、ハッピーエンドにしたいという作家のこだわり、欲求を感じてしまい、
それは小説としてどうなんだろうと思うこともありました。でもこのスケッチ、描写力が
なんとも魅力的。
『和解』は時系列が分かりにくく、行ったり来たりをするのですが、ファシリテーターの欣司さんが
構成表をつくってきてくださったので、時系列をみんなで確認しながら振り返ることができました。
また、ラストに登場する古詩について調べてくださった参加者様もいて、「碧巌録」を資料として
紹介してくださいました。 世話人は・・・・
。 心強くスタートした読書会。
最初の感想はやはり、何故こんなややこしい時系列にしたのか?という問いから始まりました。
さっと読めず、どうメモしていいかわからず戸惑ったという声も。
重苦しい、嫌な気持ちになる、全体に不愉快なものが漂っているのに、コロッと和解するのは白々しい気がする、不愉快をあつかった小説なのかなど。不愉快ということばが、54回登場していますと教えてくださった方もいて、ええ!![]()
と驚く世話人。不愉快なことを素直に書いているのは面白い等々、不愉快が注目されておりました。
また妻がしんどそう、私なら嫌だ!無理!、父と息子は似ているよね、結局完全には自立できていない関係、不和になっても実家を出入りするので縁を切れていないなど、家族関係に視点が移っることがありました。 死者の世界と現在を行き来する、交流する、両岸を引き合わせるような存在として巫女的な役割を担う叔父についての話は印象深く。子どもが生きるために「泣け、泣け」と声を何度もかけた順吉がいたが、最後はみんな泣いている、泣かせる小説になっているという視点も面白かったです。みんなが泣いて和解する→そんなに大変なことだったのかと思ったなど。
シンプルな言葉で綴られた小説ですが、たくさんのことが感じ取られていて面白かったです。
私はひねくれているので、この物語は父に権力があるように思うが、実はラスボス
は祖母であり、息子と孫(長男)の不和をそのままにしていては家の不利益になると考えた祖母が、一族みんなを巻き込んで、うまく順吉と父をのせて、ハッピーエンドになるようコントロールし、和解を進めたのではないかと考えました。この和解は、長男を「家」に戻すために仕組まれたものだと。
そんなことを私が語ってしまったため、なんとなく「和解」が、怪しい印象になってしまったような・・・
志賀直哉はどう思うだろう、と思うのでした。
日曜日のお昼間にカフェで読書会を開催することは、なかなか困難なことなのですが、
今回はカンテグランデ中津店さまにご協力いただいて無事に開催することができました。
とても広いお席をとってくださり、温かくとても嬉しかったです。
近くだったら毎日通いたい、と思う素敵な空間が広がったお店です。
みなさまのご協力のもと、無事に対面での読書会を開催することができました。
10年以上続けてゆけているのも、場になってくださる参加者様、欣司さん、お店の方々がいてこそで、
世話人の顔は大変ぼんやりしておりますが、胸は感謝で溢れております、こころから深く。深く。
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次回の読書会は
〇日時:2023年8月20日(日)13:30~
〇課題本:『その街の今は』柴崎友香
〇会場:大阪市内のカフェ
〇参加費:1000円+飲食代実費