2026年8月19日(水)
 岐阜公園の木々が濃い緑をまとう夏の日、久しぶりに 名和昆虫博物館 を訪れました。ここは行政の補助を受けていない、全国でも珍しい“私立の昆虫博物館”。

 だからこそ、入館料が標本の保存や建物の維持管理にとって本当に大切な支えになっていると思います。

 


 

   日本で最も長い歴史を持つ昆虫博物館

 名和昆虫博物館は、ギフチョウの発見で知られる 名和靖 が明治29年に設立した名和昆虫研究所の付属施設として、1919年(大正8年)に開館しました。
 以来、

  • 昆虫全般の啓蒙普及
  • 農作物の害虫駆除のための知識提供
  • 昆虫学の研究支援

など、100年以上にわたり日本の昆虫学を支えてきた場所です。現存する昆虫博物館としては 日本最古。文化財的価値のある建物の中で、昆虫たちの美しく不思議な世界を体感できます。

 館内写真撮影OKでしたので、何枚か撮らせていただきました。ウインク

 

ギフチョウ

 名和靖が、現在の岐阜県下呂市金山町でこの蝶を初めて採集・発見し、地名にちなんで命名。岐阜県だけにいる固有種というわけではなく本州各地に分布しています。

 

 

 2階は、『挑戦しよう 昆虫クイズ!! -あなたもこれで昆虫博士-』のコーナー。

 

 なかなか難しい問題も…。

 

 

   建物そのものも“見どころ”あり

 1918年に起工し、翌年に竣工した名和昆虫博物館。設計は近代建築家 武田五一。ギリシャ神殿風の切妻に白タイル貼りの外観は、岐阜公園の緑にとても映えます。
 そして何より驚くのは——2階を支える3本の巨木丸柱。これは奈良・唐招提寺の解体修理で取り替えられた 1200年前のヒノキ材 を譲り受け、再利用したもの。名和靖のシロアリ研究の一環として、古材保存の意味も込められています。

 すぐお隣の名和記念昆虫館も同じく武田五一の設計。建物好きの方なら、二つとも訪れる価値があります。ウインク

 

   名和昆虫博物館 基本情報

開館時間:10:00~17:00
休館日:火・水・木(祝日は開館)
 ※夏休み期間は無休
入館料:一般 650円
アクセス:JR岐阜駅・名鉄岐阜駅よりバス(長良方面行)
 「岐阜公園・岐阜城」下車徒歩5分

 岐阜公園の散策と合わせて楽しめる、ちょうど良い距離感です。

 

 

   “苦手”が“ちょっと好き”に変わる場所

 虫が好きな方はもちろん、
「虫はどうも…」という方こそ、ぜひ訪れてほしい博物館。
 静かな館内で標本を眺めていると、昆虫の美しさや自然の奥深さに、ふっと心が動く瞬間があります。
 そしてその一歩が、この歴史ある建物と標本を未来へつなぐ力になります。夏の思い出に、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。