2019年6月30日(日) 雨
一か月前からネットで申込み、楽しみにしていた講演会。

あいにくの雨降りでした。JR岐阜駅から名鉄バスに乗って38分で関市の小屋名バス停まで。そこから徒歩約20分で岐阜県博物館(百年公園内)。


 

講演会「わたしのカブトムシの研究」
■日 時:6月30日(日)13:30~15:00
■会 場:県博物館 けんぱくホール
■参加費:無料  ※本館入館には要入館料(一般330円)
【内 容】 カブトムシは、人気のある昆虫であるにもかかわらず、その生態や行動は謎だらけです。講師は幼少のころからカブトムシに興味を持ち、研究を続けている山口大学大学院創成科学研究科助教の小島渉氏です。本講演会では、幼虫が腐葉土の中で集中分布し一斉に蛹になる理由や成虫の天敵について、楽しく、わかりやすく解説します。

 

 

 

 

【トピック】

①群れる幼虫(どうやって、なぜ、集まって何をしているのか)

②一斉に蛹になる幼虫たち

③蛹はなぜ回転するのか。

 

・カブトムシの幼虫は集中分布する。幼虫自身の呼吸と微生物の呼吸によりCO2濃度が上昇し、さらに密な集合が作られる。幼虫のCO2に対する反応副産物として集中分布が形成される。

・カブトムシの成虫は誰が食べるたのか。ハシブトガラスは午前中、タヌキは深夜に樹液を訪れる。メスよりオスの方がより食べられやすい。両性とも大きい個体の方が食べられやすい。結果、大きいオスがもっとも食べられやすい。大きいオスが目立ちやすいから?今後の課題です。

 

【小島先生からのメッセージ】
・カブトムシは身近な昆虫だが、まだまだ謎が多い。

・注意深く観察すれば、誰にでも新しい発見をするチャンスがある。また高価な機材を使わなくても、100均にあるような材料を使って検証できりるようなこともある。
海外でもほとんど研究がないカブトムシ。さらに詳しく知りたい人へ。「不思議だらけカブトムシ図鑑」彩図社 (2019年6月18日発売)

 

そういえば、6月20日の新聞には『セミ成虫の寿命1週間説は俗説、笠岡高校の3年生がこの調査で生物系三学会最優秀賞を受賞』と出ていました。セミは数年から十数年を土の中で過ごし、成虫になって地上に出てからは1週間ほどで死ぬと言われていますが、実際には10日以上、種によっては1か月ほど生存するということを広島県笠岡市の笠岡高校3年生の植松蒼さんが突き止めたそうです(山陽新聞)。植松さんは捕まえたセミの羽根に油性ペンでマーキングを行い、後日再捕獲するという手法で調査を行った。その結果、最長生存確認記録はアブラゼミが32日間、ツクツクボウシが26日間、クマゼミが15日間だったといいます。

何か研究してみたくなってきました!