こんにちは。

 

いつもご訪問いただきありがとうございます。

 

これまでライティング関連の書籍を紹介してきましたが、これからは広くビジネス全般に役立ちそうな本についても紹介していきたいと思います。

 

今回は、川上徹也さんの『江戸式マーケ』をご紹介します。

 

 

 

 

 

<書籍の概要>

今から約400年に始まった江戸時代の起業家たちが行っていた取り組みを、現代のマーケティング戦略やビジネスモデルに置換えてわかりやすく解説した本になります。

 

タイトルにもあるように、本書ではこれらをまとめて「江戸式マーケ」と表現しています。

 

三井グループの源となる三井越後屋の創業者や大丸百貨店の創業者など12人の起業家を取り上げています。

 

ちなみに本書で紹介されている12人は以下のとおりです。

 

  三井高利(三井越後屋の創業者)

  蔦谷重三郎(江戸出版界のプロデューサー)

  前田正甫(富山藩二代目藩主)

  下村彦右衛門正啓(大丸百貨店創業者)

  河村瑞賢(材木商)

  豊島屋十右衛門(豊島屋酒店店主)

  西川甚五郎(西川甚五郎家山形屋二代目)

  山本嘉兵衛(山本山五代目当主)

  高津伊兵衛(にんべん六代目当主)

  紀伊國屋文左衛門(元禄時代の豪商)

  鍋島直正(佐賀藩第十代藩主)

  伊能忠敬(江戸中期の天文学者、測量家)

 

<著者について>

著者の川上徹也さんは、コピーライターとして活躍されている方です。

 

これまでにも数多くのビジネス書を出版されており、このブログでも以前に著書を数冊紹介しています。

 

 

 

 

 

 

<個人的に参考になった点>

紹介されている12人のエピソードがそれぞれ興味深く、読み物としても面白かったです。

 

特に最後の「伊能忠敬」の章が印象に残りました。

 

伊能忠敬は、日本国中を測量してまわり、初めて実測による日本地図を完成させた人として有名ですよね。

 

しかしこの測量の事業を開始したのは、なんと50歳を過ぎてからだったのです。

 

元々は商人として多角経営に取り組み大成功していたのですが、若い頃から興味を持っていた暦学・天文学に本格的に取り組むために、隠居して単身江戸に移住し19歳も年下の天文学者に弟子入りしたのです。

 

既に商人として相当の地位を確立していたにも関わらず、一から新しいことに取り組む姿勢はすばらしいですね。

 

この本でも歴史に残る「シニア起業」のロールモデルとして紹介されています。

 

<この本をお薦めしたい人>

読み物として気軽に読めますので、マーケティングやビジネスモデルについてちょっと学んでみたい方にお薦めできると思います。

 

また歴史上のエピソードも盛り込まれていますので、歴史(特に江戸時代)が好きな方にもお薦めです。

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました