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【注意事項】

本記事は、仮面ライダーアギトのファンによる個人的な考察・解釈であり、公式の意図や設定とは異なる部分がある可能性があります。

内容に誤り等あればご指摘ください🙇


ネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。


著作権について:

『仮面ライダーアギト』は東映株式会社・石森プロ等の権利者に帰属します。

本記事は非営利のファン活動として作成しており、権利を侵害する意図は一切ありません。

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仮面ライダーアギトは、ヒーローズジャーニーの構造をダイレクトになぞった作品ではない。

それへ挑戦した作品ではないか?


1. ヒーローズジャーニーとは


ジョセフ・キャンベルが、

世界中の神話を調べて提唱した、共通の構造のこと。


→英雄が未知の領域へ踏み出し、試練を経て、変化した自分として日常へ戻る物語の構造が、世界中の神話に共通している。


超要約すると

1. 普通の日常にいる

2. 「冒険しろ」という「呼び声」が来る

3. 最初は怖くて迷う

4. でも踏み出す

5. 困難を乗り越える

6. 成長して帰ってくる


この流れが、

神話・映画・特撮・アニメでも共通して見られ、

例えばジョージルーカスもスター・ウォーズ等で使用している。


2. アギトが最初に行った反転(1・2話)


アギトは、1話からこの前提を崩す。

 •冒険への「呼び声」は自覚されない

 •力は突然、無意識に発動する

 •主人公は、選んでいない


ここでアギトは、

ヒーローズジャーニーの最も重要な条件

「主体的な一歩」を消した。


翔一は英雄候補ではなく、

進化現象の当事者として物語に放り込まれる。


3. 第3話で初めて置かれる「旅の入口


翔一は当初、無自覚・無意識に変身してしまい、

アンノウンのみならずG3にも襲いかかっていたことにショックを受け、「一瞬」悩む。


第3話を観る限りでは悩んだのは長くて1日。


そして意外と早く立ち直り、

 ・自分の力に意味を与えようとし

 ・「みんなの居場所を守れたらいいなぁ」と語り

 ・第3話で初めて自ら「変身!」という言葉を発する


これは、ヒーローズジャーニー的に見れば、

 ・冒険への呼び声 → あかつき号事件?(あかつき号時間の詳細はアギト後半で描写される)

  •呼び声の拒絶 → 1〜3話で済ませた

  •境界の越境 → 第3話で早くも踏み出す。


という、あっという間の導入である。


しかも、翔一が「英雄になる」と決めていない。


彼はただ、

「戦わなくちゃいけない状況があるらしい」

と、現実を仮受け入れしただけである。


そして、驚くべきは、

第45話になってからやっと、

「自分はこの力を使っていいのか?」

「アギトであることで人を傷つけるなら、アギトの力なんかいらない!」と強烈に迷う。


ジョセフ・キャンベルのヒーローズジャーニーの公式から外れた流れである。


(つづく)