【前編】アギトと三つ巴〜三つ巴とは?〜


〜三つ巴(みつどもえ)という記号が示す、循環と秩序を可視化した日本文化の構造〜



🔷三つ巴とは

三つの渦状の形が中心を共有し、

回転運動を思わせる配置を取る

日本の伝統的文様

である。


仮面ライダーアギトのシンボルに、

三つ巴が少し関係ありそうなのでまとめた。


三つ巴は、

神社の屋根瓦、神輿、太鼓、武家の家紋

などに広く用いられ、

日本文化において極めて認知度の高い意匠。


この文様は単なる装飾ではなく

形そのものが

「循環」「均衡」「継続」

という抽象概念を視覚化しており、

そこに三つ巴の本質がある。




🌀渦文様の起源と考古学的背景


三つ巴という完成形が縄文時代に存在したことを示す証拠はないが、

渦巻き文様そのものは縄文土器に頻出し、

水流・風・生命循環を象徴する記号

として用いられていたことは、

考古学的に確認されている。


自然界に存在する力を

「回転する形」

で捉える感覚は、

先史時代から人類に共有されていた。

その感覚が、

時代を経て日本独自の文様体系の中で整理され、

三つ巴として定着したと考えるのが妥当。





⛩️神社・雷神・武家文化との結びつき


中世以降、

三つ巴は神社建築や祭祀具において

重要な位置を占めるようになる。

瓦や太鼓に描かれた三つ巴は、

雷・風・雨といった自然エネルギー

の循環を象徴する記号として機能した。


特に雷神の太鼓に描かれる巴文様は、

「破壊と再生」「終わりと始まり」

が不可分であるという自然観を体現している。


戦国時代には、

多くの武将が三つ巴を家紋として採用した。


ここで重要なのは、

三つ巴が単なる武威や攻撃性の象徴ではなかった点である。


それは、終わりのない戦乱の中で

「流れの中に身を置き続ける覚悟」

を示す印でもあった。



(つづく)