シナモンは脳の機能を高める可能性がある | ドクターズガイド オフィシャルブログ 名医から聞いたとっておきの話

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ごく日常的に使われるスパイスのシナモン(桂皮)が、脳の機能を向上させるという報告がありました。シカゴのラッシュ大学の研究チームによる発表です。

研究は、マウスの学習能力を測定することで進められました。まず、複数のマウスを迷路で2日間訓練し、成績の悪いマウスとよいマウスをはっきりさせます。その後1ヶ月間、これらのマウスにシナモンを含んだ餌を与えて再度同じ迷路でテストしたところ、成績のよくなかったマウスに有意な改善が見られました。もともと好成績のマウスには、大きな変化は見られなかったそうです。

研究を率いたパハン教授によると、成績の悪かったマウスの脳は、好成績のマウスに比べて記憶や学習に関与するタンパク質が少なかったそうです。シナモンに含まれる安息香酸ナトリウムが、これを増加させ、神経伝達物質の働きを改善、結果マウスの運動機能が改善されたと考えられる、とのこと。「この発見は、パーキンソン病などの神経変性疾患の治療に応用できる。今後は患者を対象に粉末シナモンの試験を進め、診療の現場で利用できるようにしなければならない」と語ります。

シナモンは香辛料として千年におよぶ歴史があり、現代では入手しやすいうえに、血糖値を下げる、血管のアンチエイジング作用、美肌などの効用も確認されています。今回、これに加えて脳の健康にもいいというのがわかったわけで、いっそう魅力的なスパイスとなりました。

しかし主役となった成分、安息香酸ナトリウムは、その強い殺菌効果から、食品防腐剤としても一般的に使われていて、これも体によくないので避けるという方も多いようです。
また肝臓に毒となるクマリンという成分についても注意が必要でしょう。中国産、ベトナム産のシナモナム・カシアにはこれが多いので、使用の際にはセイロン産のシナモナム・ヴェルムを選んだほうが安心です。

いずれにせよ、過剰な摂取は望ましくありません。スパイスとして使う程度のシナモンが問題になるとは考えづらいですが、食品のほかにサプリメントになったものを摂取するのは多すぎです。

これまでは、気が向いたときだけ、カフェラテにシナモンパウダーをひと振りするくらいでした。今後は、食品防腐剤をチェックしつつ、シナモナム・ヴェルムを入手して、美容と健康と脳のため、毎回ひと振りしようかと考えています。