取材などで分かったイタリアの医療事情

イタリアの公的医療機関は、診察費・医療費ともに無料もしくは一部負担。公的な医療機関がほとんどだが、なかなか簡単に受診できるわけではない。住民登録をすると住む地域によってホームドクターが決まり、病気になった際にはこのホームドクターにまずかかることになる。ホームドクターがから状況により大病院に紹介される。ただ、予約が数ヶ月から半年後という場合もあるようだ。保険外診療の医療機関で治療しなければならないことも生じる。

 

イタリアの医師の待遇

ホームドクターごとに患者が登録されて1登録につき1.27 ユーロが毎月支給される。医師一人あたり登録限度は1,500人で、週5日診療所で働くことになる。

1500人登録だとすると、月1900ユーロ(約32万円)。ここから経費を引く。生活が難しいので保険診療外の病院でアルバイトしたり、またタクシー運転手の副業で凌ぐ医師もいる。

人口千人あたりの臨床医師数は日本が2.15、イタリアは4.01と医師過剰になっている。2015年では、2,362人の医学部卒業生が外国で勤務するための手続きをしている。2013年の約2倍で、2009年の6倍。毎年1万人ほど医学部を卒業するが、4,000人は就職先が見つからず、外国へ行くか、フリーランスとして働く。

 


●サンタマリアヌォーヴァ病院、レオナルドダビンチが人体解剖を行ったことで有名。1277年からの歴史ある病院。












●Careggi大学病院

フィレンツェで最大級の公的病院。






●孤児たちの病院にも訪れた

Ospedale degli Innocenti オスペダーレ・デッレ・インノチェンティ

ヨーロッパ最古の孤児院で15世紀に稼働。

預ける親、預けられる子供、コインを二つに切り裂き、片方を施設に預けていく