大人になって漏らした経験調査、男は29.5%で女は14%。お漏らし経験入ってなぜ男性が多い?。女性セブンに書きました。


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 新生活となり、緊張感を持つ日々を送っている人も少なくないでだろう。そんな時に心配なのが、急な腹痛だ。電車の中でトイレが我慢できなくなったり、大切な会議の前に駆け込みたくなったりすることも

 実は、こうした腹痛から耐えきれず「間に合わなかった」経験をした人は男性の方が多い。

「大人になってからうんこをもらしたことはありますか?」という質問(4070代の男女各200名が対象)に、男性は29.5%が「ある」と回答。女性は14%。その理由を小林メディカルクリニック東京院長の小林暁子さんはこう分析する。

「高齢者なら肛門付近の筋力が弱り、もれることがありますが、若い人でもらすのは、便がたまりすぎていたのに仕事の都合や電車でがまんしてトイレに行けなかった場合。もらす男性が多いとすれば、仕事上トイレになかなか行けないとか、仕事のストレスで腸に負担がかかるからでしょう」

 実際、編集部でも「実はぼくも」と打ち明ける人、複数アリ。これは男性では“あるある”だ。

 例えば、爆笑問題・田中裕二(52才)は仕事現場から自宅に帰る途中で便意に襲われた。がまんの限界がきたが、自宅まで56分。すぐ近くの相方・太田光宅のトイレを借りることができたが、トイレに駆け込むも間に合わず、便座のフタにしてしまったそう。

 あの文豪・夏目漱石も学生時代に、「間に合わなかったことがある」と明かしている。弟子の内田百閒が『百鬼園夜話』にこう綴っている。《俺が大學生の時、大學から歸つて來る途中どうにも我慢が出來なくなつてたうとうねずみ坂の途中で洋服を著たままで垂れちゃつた。さうしてねずみ坂を降りて家へ歸つたら靴の中に一杯は入つてゐたには閉口した》

 しかし、いちばん“閉口”したいのは、「もらす」男の妻だろう。主婦の山崎清子さん(仮名・52才)は、「年に1度は夫のうんこがついたパンツを洗っています」とうんざり顔だ。

「はじめて夫がもらしたのは、5年ほど前。酔って帰ってきたときのことです。その時は“本当に申し訳ないし情けない”と謝り通しだったから、“生理現象だから仕方ないよ”と笑って洗ってあげました。でも、クセというか習慣みたいになっちゃったのかな。しかも最初に笑って許しちゃったものだから、向こうも開き直って堂々とうんこパンツを渡してくる。次こそは“自分で洗ってください”と言うつもりです。まあ、便秘に悩む私からすれば、うらやましい限り(笑い)」


◆男と女の違いは

 生まれたての赤ん坊は、母乳を飲んですぐに出す。しかし初潮が終わり思春期を迎えると、女性ホルモンが増加し、骨盤、筋力など男女差が出てくるなかで、女は「便秘がち」に、男は「うっかりおもらし」という差異が生まれる。

 とはいえ、女性でも、もらしてしまうことがある。医師で医療ジャーナリストの森田豊さんが言う。

「女性の中にも、“間に合わなかった”と悩むかたがいらっしゃいますが、生理的なものなので気にしないほうがいいです。とくに辛いものや刺激物を食べると、急に下痢になることがあります」

 NHKアナウンサーの有働由美子(48才)は『あさイチ』で「ゴルフデートの時にもらしたことがある」とまさかの告白、賛否両論を巻き起こした。

「もらしたことをきっかけに、みんなもらすこともあるんだとやさしさが芽生えた」と語る女性もいる。

 橋本由紀子さん(仮名・39才)は、5年前の「おもらし」体験をこう振り返る。

「職場近くのタイ料理屋で辛いものを食べたらお腹が痛くなって、お店でふんばったけど出なかったんです。だけど店を出たとたんにまた便意が襲ってきて、まずいな、と‥」

 なんとか会社にたどりつき、あと少しでトイレ! というその瞬間、臨界点を越えた。

「一度ゆるんだアイツは全く言うことを聞かず、靴下も靴も、おニューのデニムも汚れてしまった。トイレではいていたデニムを水洗いしながら、30もすぎてと泣きました。ノーパンに水洗いしたデニムをはき、素足に靴。電車に乗る勇気はなく、1時間とぼとぼ歩いて帰りました」

 そんな橋本さんは、のちに自分の体験が、「あともう少し」という安堵感からもらしてしまう「安心うんこ」だと知った。勇気を出して経験を友人に話すと、意外にも「うちのお父さんももらしてた」「あるある!」と秘密を共有して親交を深めるきっかけになったという

 前出・森田さんは「そうやってネタにすることで、うんこをじっくり見る機会を持ってほしい」と話す。

「自分のうんこを観察するのはとても大事です。血がついていれば大腸がんのリスクもあるし、黒いタール便は胃や十二指腸からの出血、白い便は胆汁の流れが滞っている可能性がある。逆に茶色いバナナ形は健康の証です」

 毎日チェックすることで病気の発見につながるうんこ。では、11回の人と1週間に1回の人のうんこは違うのか。森田さんが言う。

「便秘が続いたからといって大きな病気にはなりませんが、腸内にたまっている限り、便は水分をどんどん吸収して硬くなっていきます。するとさらに出しづらくなってしまう。週1回の人はうさぎのような硬い便になりがちです」

 やっとうんこを出したあと、問題になるのが「どう拭くか」。

『マイナビ』の400人アンケートによれば、1回につき5060cm(ミシン目34個分)がいちばん多かったというが、前出の小林さんは「たくさん使って」とキッパリ!

「手につくと不衛生なので、トイレットペーパーをたくさん使ってください。1回あたりの量は時と場合によって違うし、人によっても違います。また、拭くときは温水洗浄便座で洗ってから、肛門はデリケートなので傷つけないよう強くゴシゴシと拭かないほうがいいですね」


女性セブン2017430日号

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