中学受験国語 時間が足りません… | 早慶ゼロワン

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こんにちは。

早慶維新塾・国語担当の青山雄一(あおやま ゆういち)です。

ようやく暑さもひと段落してきました。

そして、夏休みが終わり、秋に入ってくると受験勉強もあわただしくなってきます。

過去問演習も始まってくる頃でしょうか。

 

そして、過去問演習を始めると必ず出てくるのが

「時間が足りなくなってしまいます」

というお悩みです。

どうしたらいいのか一緒に考えてみましょう。

 

【なぜ時間が足りなくなるの?】

 

そんなの遅いからに決まってるよ!

と思った方。ちょっと待ってください。

具体的に何が遅いのでしょうか?そして、本当に遅いからなのでしょうか?

 

書くのが遅いということはあまり考えられません。

読むのが遅いということは……。

これはあり得ます。

 

読むスピードというのは本当に個人差があります。

試しに、時間を計りながらテキストの文章を読んでみてください。

1分間読んで文字数を数えてみます。

 

800文字を越える生徒さんもいますし、300文字いかない生徒さんも少数ですが、います。

300文字未満だと、確かに時間不足になるかもしれません。

 

国語の成績は読書量に比例するかというのはよく議論になりますが、私は比例しないと思います。

読書は大好きでも国語の成績が悪い生徒さんも、読書は全くしなくても国語の成績がいい生徒さんもいます。

 

しかし、読むスピードに関しては、読書量と相関関係があるように思います。

 

過去問演習をするこの時期に読書をして、読むスピードを上げるというのは現実的ではありません。

 

そこで対策としては、音読をしてみてください。

過去問を解いた後で必ず一回音読をしてみる。それを続けるだけでも大きく変わることと思います。

 

でも、これが本当に原因なのでしょうか?

【本当の原因】

私が思うに、読むスピード・書くスピードが原因で止まってしまう人はほとんどいません。

以下に私の考える原因を挙げてみます。

 

① 文章が読めていない

② 考え込んでしまう

③ 文章を読む順番

 

の3つです。

 

まず、

① 文章が読めていない

についてですが、これは単純です。

文章の意味が分かっていないのです。

 

なぜわからないのかというと、知識不足です。

たとえば、言葉の意味が分からない、などです。

 

そして、わからない言葉を読み飛ばすことができず、おなじところをぐるぐると繰り返し読んでいたりすると、

あっという間に時間が無くなってしまいます。

 

次に

② 考え込んでしまう

についてです。

 

これは、難問に出会ったときにいつまでも考えてしまうことです。

一問を解くのに10分かかったとしたら。

たとえ正解しても、入試としてはまずい状況に追い込まれます。

 

どの科目でも同じだと思いますが、時間がかかりそうな問題は飛ばしておいて後回しにする勇気が必要です。

 

さらに、

③ 文章を読む順番

についてです。

 

生徒が問題を解くのを見ていると、

本文を読んで、問いを読んで、さらに本文を読んで……

何度も何度も本文を読み直している生徒がいます。

 

基本的に間違っているとは思いませんが、

でも、同じ文章を何度も何度も読まないと解けないというのはおかしくないですか?

 

何がおかしいかというと、読む順番がおかしいのです。

これについては、どのくらい文章の内容を覚えられるかなど個人差がありますが、

自分に合う読む順番を見つけることが大切です。

 

【原因を探し出す】

では、遅いから時間が足りないのか?それとも他の原因なのか?

原因究明はどうしたらいいでしょうか?

 

一つの方法ですが。

時間無制限で問題を解いてみてください。

そうしたら問題が解けるならば、スピードの問題です。

ところが、時間無制限でも解けなかったら、

① 文章が読めていない

である可能性が高いと思います。

 

② 考え込んでしまう

もこれでわかります。

固まってしまい、何も進まないですから。

 

③ 文章を読む順番

については、大人が横で見てあげるしかないかもしれません。

(こういうとき、個別指導の塾は集団指導より力を発揮します。)

 

以上のように、「時間が足りない」ということの原因でもいろいろなことが考えられます。

(この3つだけではありません)

やみくもにスピードを追い求めて、雑な解きかたになってしまい、国語ができなくなっては意味がありません。

子どもに合わせた対策を探していってください。

 

応援よろしくお願いします

 

 

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