タミータックという手術があります。Tummyとは幼児語でおなか、ぽんぽんという意味で、Tuckはたくしあげる、縫い縮めるという意味で、腹部の皮膚や脂肪のたるみを切除して形を整える手術のことです。日本語では腹壁形成や腹部リダクションと言ったり、英語ではAbdominal plastyと言います。

かなりの体重減少があった方や、妊娠・出産を繰り返した方に多く見られ、脂肪吸引だけでは皮膚のたるみがかなり残ってしまう場合、または脂肪そのものより皮膚のたるみが目立つ場合に適応になります。

手術は脂肪吸引と併用することが多く、皮膚のたるみと、腹筋が弱っている場合は腹直筋前鞘という腹筋の表面の筋膜を縫合して引き締めを強化します。

たるみの程度が下腹部に限局している場合は下着に隠れる程度の横の傷になりますが、へそ周りを含めた上腹部までたるみが強い場合は、逆T字型の傷になります。いずれにせよ、傷そのものは長くなるので、皮膚のたるみを改善できるメリットと、傷跡が残ることのデメリットをご自身で考えていただいたうえで受けていただく必要があります。

 

それでは、30代後半の方で、2回の出産歴があり、腹部の皮膚のたるみが気になる方の症例を紹介いたします。

 

 

 

皮下の脂肪量はそれほど多くはないですが,下腹部の皮膚がたるみが強く、おへそ周りもたるみとしわが目立ちます。

手術は硬膜外麻酔を用いて日帰りで行い、脂肪吸引量は400ml、皮膚切除量は280gでした。腹筋のゆるみもあったため腹直筋前鞘の縫い付けによって腹筋強化を図りました。

それでは、手術後9か月の写真をお見せいたします。

 

手術前

            ダウン

 

 

手術後

ウエストのくびれと全体の皮膚の張りがきれいに出せました。

傷の上下で若干段差が見られますが、1,2年でもう少しなだらかになると思います。

 

 

手術前

             ダウン

 

手術後

皮膚のたるみが改善されています。

 

切除した皮膚と皮下脂肪はこちらです。(閲覧注意)

 

 

腹壁形成術(タミータック手術)は日帰り手術で、硬膜外麻酔、静脈麻酔、時に全身麻酔で行います。

リスクや合併症は瘢痕、皮膚壊死、内出血、感染 などです。

治療費用の目安は、脂肪吸引を含め1,100,000~1,300,000円です。

この方は、モニターのため治療費用は990,000円でした。

 

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