他院で切開法による二重まぶたの手術と目頭切開を受けられた方です。
二重の幅が広く、さらに下にいくつものラインが出てしまっています。目頭切開は、失敗とまで言えるかどうかは個人の感じ方だと思いますが、やや過剰に行われているため、涙丘(ピンク色の肉のこと)が見えすぎています。
ご本人のご希望は二重の幅を少し狭く自然な形にして目頭を限りなく元に戻したいということです。
二重を狭くするのに、私はよく脂肪移植を用いますが、この方の場合カウンセリング時に、ブジー(細い針金のような器具)でシミュレーションをすると幅の狭い希望する二重ができました。他院で切開した二重の食い込みが薄かったのが幸いして、下方にしっかりとした二重を作成すれば容易に上のラインが消せると判断し、脂肪移植を使用せずに修正を行うことにしました。
次に、目頭切開を元に戻せるかについてです。この方はおそらく内田法といって、余剰皮膚をそれなりに取ってしまっている手術法なので、まったく元に戻すのは残念ながらできませんが、V-Y法を応用した方法で改善できると思いました。V-Y法というのは、皮膚をアルファベットのVの字に切開し、下から両側を縫い合わせていくと、だんだんYの字のような形になっていきます。それによって上の部分に皮膚の余裕ができていくという、傷痕などを治すのに形成外科の分野でよく用いられる方法です。この方にはVの字を菱形にデザインした方法で行いました。
それでは、手術前と、手術後2年後にいらした時の写真をお見せします。
修正手術前
一見すると別人のようにも見えるほど変化しました。
私もこのブログ作成時に写真を整理しながら、もしや別人かと何度もチェックしなおしましたが(苦笑)、カルテはもちろん、全体のお顔のほくろやニキビ跡の位置から間違いなく同一人物であることを確認しています。
それでは、目頭部分のアップもお見せします。
手術前です。目頭が大分開いています。
目頭はそもそも瘢痕が残りやすい部位でもあり、この時点では傷の硬さがあり、右は引きつれのように見えます。それでもこの時期にはあわてて何もすべきではありません。
患者さんにケロイド予防の圧迫効果のある小さなテープを貼ってはじっと我慢して待っていただきました。半年くらいで相当改善するはずです。
手術後2年です。
目頭の傷跡に対して、注射や再手術など何もしなくてもここまできれいになっています。
二重まぶた(切開法)他院修正手術は、日帰り手術で局所麻酔、時間は60~90分ほどです。リスクや合併症は左右差、内出血、感染などです。
治療費用は修正内容により変わりますが、300,000~500,000円です。
私どもの他院術後二重まぶた修正手術のページです
http://www.keisei.ne.jp/futae/shusei/
タウン形成外科クリニック