一部の「かんぬき」状に丸まった爪(pincer nail)においては、爪床、骨の変形が加わるため、爪母、後爪郭外縁切除の他に、骨突出部の扁平化と爪床の平坦化が必要になります。
麻酔、駆血の後、抜爪を行います。
この後、爪床を趾尖から末節骨より剝離挙上します。
末節骨の突出部を平坦化します。
爪床裏面に切開を入れ引き延ばします。
この爪床を平坦になるように周囲皮膚に縫合します。
さらに抜爪した爪甲を裏面より縦に割を入れて平坦化し、生物学的包帯法として整復、縫合固定します。
この爪甲はやがて脱落しますが術後のスプリントとして爪床平坦化、感染予防、除痛の目的で使用します。
当初は厚めの爪甲が生えてきますが平になっているのが分かります。
リスクや合併症は、疼痛、出血、感染などです。
治療費用は一カ所165,000円(税込)、1趾(1本の指)で二カ所220,000円(税込)です。
タウン形成外科クリニック
医師 中村 潔