SIDSとは、乳幼児突然死症候群（Sudden Infant Death Syndrome）の略で、1歳未満の乳児が原因不明のまま突然死亡することをいいます。
SIDSはまれですが、保護者はとても心配します。
SIDSのリスクについてはいくつか分かっており、例えば早産、兄弟姉妹でSIDSあり、受動喫煙、うつ伏せ寝などがあげられます。
家庭用モニターは、眠っている赤ちゃんの呼吸と心拍数を追跡します。
赤ちゃんの呼吸が一時的に止まったり（無呼吸）、心拍数が異常に遅くなったりすると、アラームが鳴るようになっています。
このモニターは、心配する保護者にとって良いアイデアに聞こえるかもしれません。
しかし、ほとんどの新生児にはモニターは必要ありません。
その理由は次のとおりです。
家庭用無呼吸症候群モニターは、SIDSからほとんど、あるいは全く赤ちゃんを守ることができません。
例えば、過去の研究では、無呼吸とSIDSの明確な関連性は示されていません。
生後数週間の満期新生児でさえ、短時間の無呼吸がある場合があります。
しかし、これはSIDSとの関連はありません。
さらに、モニターは不必要な心配を増幅させるかもしれません。
家庭用無呼吸症候群モニターは、多くの誤報（エラー）を引き起こします。
その音でご両親が心配しすぎて眠れなくなることがあります。
健康な赤ちゃんの様子を確認するために医療機器を頻繁に使用すると、親はかえって恐怖や不安を感じることがあります。
ある研究では、監視されている乳児の親は、監視されていない乳児の親と比較して、より落ち込んでいると回答しています。
SIDSから赤ちゃんを守るためのより良い方法があります。
SIDSについては、これまでにも多くの研究がなされてきました。1994年に「Back to Sleep（仰向け寝）」キャンペーンが始まって以来、アメリカではSIDSによる死亡者数が半減しました。
このキャンペーンでは、SIDSのリスクを減らすために、2つの重要なステップを奨励しています。
赤ちゃんを寝かせるときは、うつぶせではなく、必ず仰向けで寝かせましょう。
また、ベビーベッドのマットレスは硬めのものを使用し、枕や毛布、ぬいぐるみなど余分なものはベビーベッドに入れないようにしましょう。
家庭用無呼吸症候群モニターはどんな時に良いのでしょうか。
まれに、医師が赤ちゃんのために家庭用モニターを勧めることがあります。
例えば、赤ちゃんが在宅酸素吸入を必要とする場合や深刻な呼吸障害を抱えている場合などが該当します。
このような時は、主治医とよく相談して導入するとよいでしょう。
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