『赤ちゃんの便に、血が少量だけ混ざっていました』と来院されることが時々あります。

 

非常に少量の血便以外に問題はなく、機嫌は良好、哺乳も普段通りのことが多いです。

 

大腸リンパ濾胞増殖症って?

 

あまり聞きなれない疾患と思いますので、簡単に説明します。

 

大腸リンパ濾胞増殖症の原因は不明ですが、大腸のリンパ節が炎症を起こし、便が通過する時に少量だけ出血してしまうため、便に血が混じっている状態をいいます。

 

 

どのような症状がありますか?

 

血便は少量のことが多いです。少量の血便以外に、これといった特徴的な症状はなく:

  • 2〜3ヶ月くらいの月齢

  • 哺乳はよい

  • 機嫌もよい

  • 体重増加もよい

  • 母乳栄養をしている

という例が多い印象です。

外来でお話を聞いていると、ある程度、推測ができることが多いですね。

 

 

いつごろ治りますか?

 

大体ですが、生後6ヶ月くらいで自然に軽快してしまうことがほとんどです。

母乳栄養のお子さんで、よく見られるので、「病気」として扱うようなことはしていません。

 

 

治療の必要はありますか?

 

しばらくすると血便は治ることがほとんどですので、特別な治療はいりません

 

 

他にどのような病気の可能性がありますか?

 

小児科医の頭のなかには、おそらく

  • 細菌性腸炎(家族での類似の症状、ペットの飼育)

  • 痔(便秘がある、肛門が切れている)

  • 消化管アレルギー(特に粉ミルク使用)

  • 腸重積(不機嫌、哺乳不良、嘔吐があれば)

などを鑑別すべき病気としてあげていると思います。

 

カッコ内に示したような所見をヒントに見分けていることが多いと思います。

 

とはいえ、赤ちゃんの便に血が混ざっていたら驚かれると思いますし、一度、小児科に受診して相談されても良いでしょう。

 

 

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