今、新型コロナワクチンは世界中で接種が広がっており、医療者、高齢者や合併症のある方々、そして一般の方々へと徐々に普及することが予想されますチョキ

 

一方で、新型コロナウイルスを予防するワクチンは筋肉注射で接種することになります。

日本国内でのワクチン接種は、一般的には皮下注射で行われているため「怖くないですか?すごく痛そう?」といったネガティブなイメージ!?があるようです。

 

これから自分や子供がワクチンを受けるかもしれないと考えると、痛みは気になるところです。

筋肉注射と皮下注射は、いったいどちらの方が痛みが強いのでしょうか!?

科学的根拠をもとに解説していきましょうビックリマーク

 

いきなりの結論ですが、実のところ、過去の研究結果を見てみると、筋肉注射だからといって、皮下注射より特別痛いというわけではないようですひらめき電球

 

実際に、ワクチンを皮下注射と筋肉注射で、痛みの程度が異なるかを比較した研究が小児においてもいくつかありますが、両者で痛みはそれほど変わらないという結論を出した論文がいくつかあります!!

 

例えば、スウェーデンの10歳の小児を対象に行われた研究(Mark et al. Vaccine.1999;17:2067-2070)によると、疼痛を報告した小児の割合や痛みの程度を、筋肉注射と皮下注射で比較していますが、両者で痛みはほとんど変わらなかったようです。

 

同じような研究結果がカナダからも報告されています。

この研究では、生後18ヶ月~5歳(J R Soc Health. 1989;109:71-72)のHibワクチン接種時の痛みの程度を、筋肉注射と皮下注射で比較していますが、痛みはほとんど同じだったようです。

 

一方で、オランダの乳児を対象とした研究では(Leung et al. 2001)、ワクチン接種後の啼泣をもとに痛みを判断していますが、筋肉注射の方がやや啼泣することが多かったという報告があります。

 

これらの結果をみるに、筋肉注射の方が皮下注射より必ず痛いというわけではなく、痛みの程度はほとんど同じか、ひょっとしたら少し痛いかもしれない程度と思いますビックリマーク

 

日本の予防接種は皮下注射で行なわれていますが、実は、これは日本のローカルルールです。

世界の多くの国は筋肉注射を日常的に行っており、普通のことなので、一部の報道などで過剰に反応する必要もないですし、必要以上に恐れることもないでしょう!!

 

かくいう私も、かれこれ5年以上アメリカに住んでいますが、インフルエンザワクチンは筋肉注射で毎年接種してきています。

筋肉注射を受け続けた個人の感想ですが、痛みに関しては、日本で皮下注射で接種していたころとほとんど変わらないか、使っている針が細いせいか、痛みは少ない印象すらあります

このため、筋肉注射に対する抵抗感は私個人としては、全くありませんチョキ

 

余談になってしまいますが、アメリカではインフルエンザの予防接種はCVSという薬局で、薬剤師さんに注射してもらってます。

空いている時間にいけば、受付〜注射完了まで5〜10分くらいで終わるので、とてもありがたいシステムですし、アメリカ人はこういったところは非常に合理的な枠組みを作っていると思います。

 

完了

 

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