例えばTAISアダプターの新型を受け取って試聴すると10分ぐらいはなんとなく音が変わりますが、それ以降変わったと思ったことはないです。


おそらく熱的に平衡に達するまでの時間なのではと思っています。また実際の変化も非常に少ない物なので製品化した場合にはエージング不要と記載しようと思っています。


ただ色々な方が機器には100時間の通電が必要だとおっしゃっているので、私も通電して数日は放置していくこともあります。


正直に言えば最も音が変わったと感じるのは初めの1時間で、それ以降は物によって数時間に渡り変わる機器もありますが、実はあんまり変わっていないのではと思う機器がほとんどです。


ケーブルなどは交換直後の数分間で結構変わるなとは思います。なぜ変わるのかは謎ですが交換直後はエージングの有無に関わらず大抵は音がイマイチになります。ですから一曲聴いてもう一回同じ曲を聴くようにしています。


また私自身数日後に音が良くなったと感じることも時にあるのですが、多くはスピーカーです。PASSのプリアンプも1週間で大きく音が変わった感じがしました。またクロックは安定するまでに時間がかかるなという印象です。


評価に聴覚を用いる以上、脳が勝手に行ってしまう補完の働きを止めることはできません。位置の特定や、音の分離、楽器の音の細部などを音源の情報から再構成する時に脳内で記憶などを駆使してそれらしく修飾が起きるのです。

100時間というのは、実はこの脳内の補完にかかる時間なのではないかと最近は疑っています。これまで聴いていた音とある程度以上に異なると補完が不完全になり、一時的に音が悪く(良く)感じます。しかしその音で聴き続けると再度その音での補完が成立するようになり、音の細部や分離が良くなる(尖った感じが落ち着く)のではないかと思うのです。


これまでTAISアダプターの評価は耳のみで行ってきています。今後はどうしようかと試作をおねがいした方達と検討していきます。