今から45年前、1981年にCDの規格が出来上がりました。決められたフォーマットはサンプリング周波数44.1kHz、ビット深度16bitと言う規格でした。これは人間の可聴域を考慮し、ソニー側の主張でビット深度はPhilipsの14ビットから16ビットになった経緯があるようです。
いずれにしてもCDは当初から音質を追求したオーディオフリークからは賛否両論でしたが、経験豊かなオーディオ店の店員さんやオーディオのベテランの方達はアナログの音の方がよく聞こえると言う点は一致していたと思います。
私の経験でも同じ金額ならアナログの方が音が良いと思ってきました。
しかし、です。
オーディオ用のネットワーク機器がネットワークHUBや光絶縁装置、オーディオ用ルーターまで発売され、誰でもが家庭内にオーディオ機器のみで構成された独立ネットワーク環境を構築できるに及び事態は大きく変わっていると実感しています。
今我が家で聴く音はそのリアルさはまるでオーディオショーで聞いたハイエンドアナログプレーヤーの仰天の音に近づいていると感じますし、普通のCDフォーマットにここまでの音が入っていたのかと何を聴いても驚いています。
44.1kHz、16bitと言うフォーマットはそのきちんとした再生は規格策定当時には想像もできなかった程の工夫が必要だったのだと思います。
デジタルオーディオは離散サンプリングという根本的な不利を数学的な工夫で連続量の電圧の波に変換しています。よく言われるようなギザギザではなく、綺麗な連続量として再現されます。しかし音質を追求している人間が違和感を覚えない音に変換するために求められるデータの時間精度が予想以上だったのだと思うのです。ネットワークオーディオ機器の普及はデータの時間精度をこれまで以上に高い精度で機器が取り扱えるようするチャンスをくれたのだと思うのです。それによって、開発から50年を経てようやく、このフォーマットの持っていた真価を私たちに示してくれているのかもしれません。
そんなことを考えながら1982年の冬に世界初のCDとして発売されたビリージョエルの52th Street を聴いてこんな音だったんだとびっくりしています。

