さて、たった2曲、EVA CassidyのFields of GoldとSara KのVincentのギターが奇麗に聞こえるというメッチャ狭い基準でAtoll IN 400を選んだ私は、それまでかたくなに信じていた、「アンプで音が変わらない教」をあっさりと捨て去り、メッチャ変わるじゃん、という認識に至ります。

 

アンプで音が変わらないとか、スペック至上主義とか、計測値が同じなら音が違うわけ無いとか、ハイエンドなんて見た目だけだとか、高級ケーブルなんて詐欺だ、とかのPro-C○bleさんや、創造の館さん、Fieve-Aさん達の主張は公衆衛生上、非常に有益な活動をされているんだなと認識できます。

彼らは、私の脳みそのねじが飛ばないようにブレーキをかけてくれていたのです。そして、散財という経済的健康に取って極めて重大な影響を及ぼす症状が発症するのを防いでいるのだと思います。

 

残念ながら、私はそういった主張に山ほど触れていたにもかかわらず、アンプで音が変わるという事を知ったことで、沼に落ちていくのです。

 

まず、PDA-520は今で言うDACアンプでしたから、パソコンだけあれば音が出ました。しかし、IN400はアナログ入力しかないアナログアンプです。そこで、DACを購入する事にします。「デジタルであれば音は変わるわけがない」と言う信念はまだありましたから、当然高い機械を買うなんて事は頭にありませんし、当時の私の経済状態では許されもしなかったのです。

いろいろ調べて、今は無き、ONKYOのDAC-1000と言うUSB-DACを購入します。

当時5-6万円程度だったと思います。

 

そして、デジタルで音は変わらない派の私なのですが、再生ソフトでは音が変わるらしいと言う言説はなぜか素直に信じて、でたばかりのAudirvanaをインストールしたMACからUSBケーブルでDAC1000に繋いで再生していました。2011年〜2012年にかけての事だと思います。不思議な事に、本当にAudirvanaで再生すると音がよくなるのです。立体感が増した感じでした。なんで??と思いますが、なんとなく、デジタルでも音が変わるのかもと言う疑念が頭をもたげます。

 

まるで、天空が動いているという確信から、もしかしたら地球の方が太陽の周りを回っているのかも、と気がつきつつあった中世の天文学者のように、確固とした信念が事実の前に揺らぎはじめるのです。

 

当時の私は、バッファリングして、再生しているのだから上流の質など絶対に関係ないと固く信じていましたし、音が悪いのは再生器機が悪いからで、送り出し側のせいでは無いと絶対的な信念を持っていたのに、なぜか、再生アプリ、Audirvanaで送り出すと音が良いのです。私は「これはデジタル信号に音がよくなるような加工をしているのだ」と確信していました。

 

この頃、沼に落ちつつあった私は、ヤフオクに格安ででているLINN MAJIK DSを目にします。当時、ネットワーク再生が黎明期を迎えており、NAS内にある音源をネットワーク経由で再生するという事が生まれていました。実際、プレーヤーはほぼLINNのみだったと思います。

 

高級オーディオの代名詞のようなLINN、それも最先端のMAJIK DSがこの値段、、、、、。もし、ダメでもほぼ同じ金額で売れるはずだ、というもう完全に沼の底の住民の考え方、せっかくのハイエンド=詐欺という強い免疫を持っていたにもかかわらず、完全にオーディオ沼菌に感染していた私は思わずポチってしまいます。

わくわくして1週間。

 

またも失望が私を襲います。