さて、部屋ができあがり説明書通りに設置した我が家のConfidence C2は恐るべきブーミーな音を響かせて、私の期待を根底から覆してくれました。まじか、、、、。

というのが当時の私の気持ちです。

 

その後、部屋を設計してくださったHOTEIさんが来て下さり、スピーカーを設置してくださいました。定在波が最もできにくいところをまずは石井式用のシミュレーションソフトである程度目星をつけて、その後、音だけを頼りに設定してくださいました。2時間ほど本当にミリ単位で細かく設定してくれたことを覚えています。音をどうしたいのか聞いて下さり、それに合うようにスピーカーの位置を微妙にずらすのです。それは見事なものでした。

ただ、経験の浅い私はどのように、と言われても語る言葉を持っていませんでした。少なくともあのブーミーさは陰を潜めてとにかくクリアな音になりました。

 

HOTEIさんのアドバイスで、スピーカーケーブルはCARDASのエントリーモデルCrossLinkシリーズにしました。最も癖がないのでおすすめとのことでした。値段は当時の私からしたら目玉が飛びるほど高価で、確か、3mのペア(切り売りです)で2万円弱だったと思います。

 

さて、HOTEIさんのおかげで、スピーカーの位置をきちんと設定するだけで、あれだけダメだった音が楽しく聴けるレベルにはなりました。しかし、Refino & Anheloで聴いたあの立体感に富んだ音とまでは行きません。なんとなくもう一つの感じなのです。HOTEIさんは大抵の事はスピーカーの設置で何とかなるので、ケーブルや電源にこだわる必要は余りない、というご意見でしたので(私の当時のスキルと財力を念頭にそう仰ってくれていたんだろうなと思います)、流石に5万円のアンプは無いのかも、とアンプで音は変わらない信者の私も思うようになりました。今思えば、アンプよりも上流のPowerBookを何の工夫もせずただ繋いだだけ、と言うのがだめだったのだろうと思うのですが、当時、デジタルで繋いだら音は常に最高で変わるわけが無いと妄信していた私は、てっきりデジタルからアナログに変換しているDACアンプ、RDA-520を買い換えようと思うのです。

 

当時の私は、iPodのDOCもしくはPowerBook、それにRASTEME RDA-520を鞄に詰めて、それを持って店のアンプと比較試聴させてもらっていました。今思えば、変な客だったと思います。

その時に感じたのは、明確にアンプで音は変わるし、暖かい感じの音とか、冷たい感じの音とかが明確にあるんだという事でした。音が非常に立体的だけど、細部がよくわからない感じだったり、逆に細部はよくわかるのに、音が平面的だったりと、アンプって音が変わるんだと初めて知ることになります。

 

ここに至って、アンプで音が変わらないという人たちは、もしかしたらいろんなアンプを聴いたことが無いのかも、と思うに至ります。

(それでもケーブルで音が変わらないという事はもうしばらく、かたくなに信じていくのですが、、、)。

 

アンプ選びは、DYNAUDIOのショールームもかねたOn and OnでAtoll IN400に出会った事で大きな転機を迎えます。そもそも、Confidence C2を聴ける店が余り無く、On and Onには当然置いてありましたので、予約をして聴かせていただきました。その時はプリメインアンプをYBAの物とATOLLの物とで聴かせていただきました。音源は手持ちのiPod とDOCの組み合わせです。そして私は、その時に聴かせていただいたAtoll IN 400+Confidence C2の音が忘れられなくなってしまいました。

とにかく奇麗な音だったのです。そして空間が壮大でした。

値段は、70万円弱で、その後、石丸電気の金子さんに相談して、Refino & Anheloでアキュフェーズやラックスマンなどのアンプと比較させていただき、とにかくギターの音がめちゃくちゃ奇麗、というただ一点で、購入しました。

 

全くの初心者が突如結構マニアックなアンプを買うのですから、アキュフェーズにしておけば良いのに、と思ったかも知れませんが、アキュフェーズやラックスマンの音はつまらなく感じたのです。

 

このアンプと、Confidence C2が奏でてくれた音はとにかく、はまる曲はちょー奇麗でした。経験も浅いオーディオマニアの私は、ただひたすら、Audiophile Voicesを買いそろえて、そればかり聴いていました。なんたって、オーディオファイル用に作られているんですから、音は良いに決まっていると信じていたのです。その中でもEva CassidyのFields of Goldと、Sara KのVincentが大のお気に入りでそのギターをつま弾く音が大好きだったのです。

そして、IN400はその音を極めて奇麗に響かせてくれましたし、仕事から帰ってきて、こう言った曲を聴くと、思わず「ああ、良いなあ」と声が漏れるほどでした。

 

今でもあの音は忘れません。

 

そして私はこの辺から沼に向かって滑り落ちだしてしまうのです。