fidata AS2は非常に優れた機種でした。それは間違いありません。Aurender N20を我が家で聴いたときにはどうやっても、バッテリー駆動のZ1+NeoStreamに敵いませんでした。それだけ、リポバッテリー並列駆動の音は衝撃的でした。

 

その後TAISさんと知りあい、TAISコンデンサバンクを作成してくださり、さらにはTAISアダプターを提案してくださいました。下の写真はTAISコンデンサバンク(下)とTAISアダプター(上)です。

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上記記事はTAISアダプターの作成途中の記事です。

TAISさんは、デジタル機器はありとあらゆるところで、スイッチングノイズが発生するので、それがモアレ状態となって機器内に、回路内に侵入するので、その周波数は多岐にわたり、数ヘルツのノイズであっても除去する必要があるはずだとおっしゃって、TAISアダプターを提案してくださったのです。TAISアダプターの低内部抵抗のリポバッテリーは一種の巨大低ESRコンデンサとして作用しています。パッシブではありますが、リポバッテリーが瞬間的な電圧変動を吸収して、機器内部のノイズを軽減する働きをしているとのことです。

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(写真はZ1に小型リポバッテリー3並列としたTAISアダプターをつけたところです)

 

さて、この自作で作ったかっこ悪いTAISアダプターと、低内部抵抗の模型用リポバッテリー(内部抵抗は5mΩ程度です)を6並列にした12V電源の効果は、恐ろしい物があります。今回のfidataの試聴ではわずか25万円のSilent Angel Z1がこの電源の効果で、100万円超のfidataに勝ってしまったのです。

 

DC電源のインピーダンス、インダクタンスを極限まで下げ、瞬間的な電流供給能力をできるだけ高めるだけで、音がこれほど良くなるとは思いもしませんでした。

25万円の機器に100万円の機器と同等の音を出すだけの能力が実はあったのです。

この電源の瞬間的な電流供給能力は計算上は5400Aにもなります。実際にはリード線の太さで規定されてしまうので、60A程度と思われますが、それでも720ワットもの供給能力があることになります。実際にSilent Angel Z1の定格は20W程度です。さらにTAISアダプタは瞬間的な電力需給に瞬時に対応できます。

 

こうなると、事は非常に微妙になってきます。

 

以前、リポバッテリーを12並列にしたSilent Angel Z1にはAurender N20も敵いませんでしたし、fidata AS2もZ1+リポバッテリー6並列+TAISアダプターの音には惜敗しました。

TAISアダプターとリポバッテリーを使ったSilent Angel Z1のRoon Coreとしての能力は少なくとも、fidata AS2よりは上ですし、おそらくNUCREUSよりも上に居ると思います。

となると、今の音を明確に越えるためにはどの程度の機器が必要なのか、ちょっとわからない感じになっています。おそらくAC電源で今の音を越えるためにはBACHまで行かなければためなのかもと思っています。

 

そして、少なくともリポバッテリーとTAISアダプターはSilent Angel Z1という20万円台、中古で20万未満の機種を最新の100万円超のRoon Coreと同等の音にしてくれる魔法のツールです。