私のブログを参考にして、TAISアダプターを自作なさっている方がいると思います。私のブログには当たり前だと私が思ってしまっていることについての使い方は書いてありません。しかしながら、ある方のコメントで非常に危うい使い方をもしかしてしてしまっている方がいるのではないかとの疑念が浮かび、今回のブログでは、使い方を解説したいと思います。

 

 

 TAISアダプターとは

TAISアダプターとは、私の知り合いのリタイアメントされた技術者の方が発案された、コンデンサバンクと小型リポバッテリーを組み合わせたDCケーブル用のアダプターになります。実際には、私が作り方を考えて作りました。

 

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外観は写真のようになっています。左側が5.5X2.1mmのDCプラグ、右側は5.5X2.1の雌DCコネクタです。真ん中に6対あるのがpanasonic 製 導通性高分子アルミ個体電解コンデンサで規格は1000μF、16Vのもので型番は16SEPF1000Mです。画面上で上側に伸びている黄色いプラグのついた部分に小型リポバッテリーを取り付けて使います。

この黄色いプラグはラジコン用のTX30という規格のものですが、小型で接続しやすくある程度の大電流が流せれば(つまり低抵抗デアレバという意味です)、どのようなプラグでもかまいません。

 

これに、写真のように小型リポバッテリーとメインバッテリーをつないで使います。

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  使用バッテリーについて

 まず、TAISアダプターの黄色いプラグにつなぐバッテリーは必ずメインバッテリーと満充電時の電圧がほぼ同じである必要があります。また、TAISアダプターの機能上、内部抵抗の少ないバッテリーである必要があるので、通常、ラジコン用でかつ、メインバッテリーとセル数が同じリポバッテリーを使うことになります。

 逆に言えば、この黄色いプラグに使うバッテリーはリポバッテリー一択なので、メインバッテリーの満充電時の電圧は4.2V(1セル)、8.4V(2セル)、12.6V(3セル)の3種類しか使えません。それ以上のセル数では満充電時の電圧が16V以上になってしまうため、コンデンサの定格を超えてしまい、危険です。まあギリギリ4セル16.8Vは大丈夫かもしれませんが、やめた方が無難です。

 ですから、このアダプターが使える機器は、12.6V以下で動作可能な機器に限られます。実際には、15V入力の機器でも12.6Vで駆動可能なものも多くありますので(例えばHugo M-Scaler)、実際には結構広い機器に対応できるのですが、この点は注意が必要です。

 

現状でこれらの条件を満たしうるバッテリーの組み合わせ例は下記のようになります。

 

小型バッテリー(lipo battery)   メインバッテリー

1セル(3.7V、MAX4.2V)  1セルリポバッテリー

1セル(3.7V、MAX4.2V)  16850リチウムイオンバッテリー (3.7Vor3.6V 満充電時 4.2V) 

2セル(7.4V、MAX8.4V)  2セルリポバッテリー

2セル(7.4V、MAX8.4V)  16850リチウムイオンバッテリー2直列(必要に応じて並列化)

3セル(11.1V、MAX12.6V)  3セルリポバッテリー

3セル(11.1V、MAX12.6V)  16850リチウムイオンバッテリー3直列(必要に応じて並列化)

 

ここにあげた以外の組み合わせは無いと思ってください。鉛蓄電池、LiFeSO4バッテリー、LiFeバッテリーは満充電の電圧が違い使えません。使えたとしても極めて使い勝手が悪くなってしまいます。

 

 

  充電について

 リポバッテリーを充電する場合には必ずバランス充電をしてください。バランス充電をしないと、セル間の電圧に格差ができてしまい、最悪放電時に一セルだけ、過放電になって使えなくなったり、可燃性ガスを発生してしまい、バッテリーが膨らんだりしてしまいます。ですから必ず専用の充電器でバランス充電する必要があります。

 

また、TAISアダプターに取り付ける小型バッテリーと、メインバッテリーは必ず一緒に満充電まで充電します。満充電まで充電するのは使用開始時の電圧をそろえるためです。メインバッテリーが満充電されて12.6Vで、小型バッテリーはめんどくささから、充電せず例えば電圧が、11.1Vだったりすると、満充電された方から電圧が足りない側に非バランス充電をしてしまうことになります。これを繰り返すと上の例では小型バッテリーが非バランス充電され、下手をすると膨らんだり、劣化したりします。

 

 

  バッテリーの取り付け、取り外し、運用について

バッテリーの取り付けは、メインバッテリー→小型バッテリーの順、取り外しは小型バッテリー→メインバッテリーの順とした方が無難です。というのはDCアダプタを必要とするTAISアダプターを使いたくなる機器の中には、スイッチがついていないものも結構存在しています。その場合にTAISアダプタを機器に取り付けたまま、バッテリーだけを取り外す方が簡単だという場合もあります。例えば、機器の背面にアクセスしにくい場合などです。我が家ではHugo M-Scalerがこれに当たります。そうした場合に小型バッテリーからつないだり、小型バッテリーを残してメインバッテリーを外したりすると、小型バッテリーだけで駆動することになるため、小型バッテリーの消費が大きくなり、メインバッテリーとの間で電圧差ができてしまうためです。

 つまり、バッテリーの取り付け、取り外しの際にはメインバッテリーがついている状態で小型バッテリーを付けたり外したりする必要があります。

 また、バッテリー+TAISアダプターでの駆動時には、電圧を時々監視する必要があります。複数セルのリポバッテリーを使用するのであれば、リポバッテリーチェッカーを購入することを強くおすすめします。

 

 

私は上記機種を使っていますが、表示もカラーで見やすくおすすめです。これにバッテリーのバランス端子を刺すと、全体の電圧が表示されるとともに、各セルの電圧もチェックできます。リポバッテリーを並列駆動している場合には、一つのバッテリーをチェックすれば、全体の電圧がわかりますから、それで事足ります。基本的には1セルが3.5Vを切らないように運用すべきです。

 

5Vの機器を1セルのリポバッテリーやリチウムイオンバッテリーを使って駆動する場合には、上記のチェッカーは使えません。バランス端子がないからです。このような場合には普通のテスターを使って測定します。

 

 

上記は私が使っているテスターです。

 

以上、TAISアダプターを使うに当たっての注意事項を記載しました。

 

あくまで自己責任でお願いいたします。そもそも模型用リポバッテリーで家電を駆動すること自体にリスクがあることを十分に認識して使ってください。安全に運用する自信がない場合やリポバッテリーについての知識が無い場合にはTAISアダプタの利用自体を諦めていただいた方が無難です。

 

何らかの事故が起きたとしても当方は一切の責任をとることはできません。そのことは肝に銘じてご自身の責任において行ってください。