スピーカーでのオーディオをはじめようとする方ができるだけいい音を限られた予算で買うとしたら何が良いかを、書いてみました。結構、自分が楽しかったので、ちょっと今日は退職金をもらって、その一部をオーディオにつぎ込むことを決めたら、という前提で書いてみたいと思います。なので少し予算を奮発して、50万円から100万円ぐらいで考えてみたいと思います。退職金なので、基本的にはグレードアップを考えず完結型を目指します。

 

 

 予算50万円

 

 

  1. Paradigm Founder 40B + DENON PMA-900HNE+ZEN Stream(or DCD-900NE SP)

 

この組み合わせではスピーカーが予算の7割、DENON PMA-900HNEは人によっては力不足とおっしゃる方がいらっしゃるかも知れませんが、私が所有して自宅試聴した感じではかなりの実力で、Founder 40Bと組み合わせても全く問題ありませんでした。また、単体で各種ストリーミングサービスに対応しているので、CDプレーヤーなどが必要無いという利点もあります。

 これに、ZEN Streamを組み合わせます。こうすることで、Roonにも対応し、AmazonMusic HDの再生もできるという、理想的なネットワーク再生環境が整います。

実際にZen Streamの出力をPMA-900HNEの同軸入力に繋ぐと音の分離は1段階上にあがりはっきりと音場の広がりも良くなります。

 Bluesound NODEも非常に使い勝手が良く、デジタル出力の質も良いのでおすすめですが、値段が83000円と高く多少予算オーバーです。しかしソフトウエアの質を考えると、多少高くても導入の意味はあるかも知れません。

 

ネットワーク再生ではなくディスク再生をというのであればZEN Streamの代わりに、CDプレーヤーを導入します。もうCDプレーヤーは絶滅危惧種です。そんな中で新製品を出してくれたDENONに敬意を表して、DCD-900NEではどうでしょうか。おそらくそれほど見劣りはしない音のはずです。

 

 DENON PMA-900HNEはスピーカー端子が安物で、Yラグがつかないという点がたまに傷ですが、それ以外は非常にコストパフォーマンスに優れたアンプだと思います。

 Founder 40Bはバランスがとれた、空間再現性に優れた音で、これが35万円未満で買えるなんて信じられないほど作りも音も良いです。

 Paradigm Founder 40BとPMA-900HNEを組み合わせた音は繊細、というよりも力強い感じの音で、音が前に出てくる感じです。ポップスやロック、また、オーケストラなどの迫力を味わうには非常におすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  Founder 40B+ ZEN STREAM+ ZEN DAC SignatureV2 + Carot One Ernestolo

 

 

この組み合わせは上記のPMA-900HNEをCarotOneErnestoloに変えたものです。

 

こちらがCarotOne Ernestoloです。今日我が家にあるのを思い出して聴いてみました。これ、すごいアンプです。もうAO200やPMA-900HNEとは一線を画する音質です。この組み合わせの音はメインシステムに肉薄します。ただし使い勝手は最悪です。

このアンプ、上下に分割されており、上が真空管を使ったプリアンプ、下がデジタルパワーアンプになっています。

 

スイッチは上下にそれぞれついており、まず上のプリアンプのスイッチを入れてから下のパワーアンプのスイッチを入れるのですが、これを間違えて逆にやると、とんでもないポップノイズが発生します。またボリュームが全くリニアではなく、9時から1mmぐらいの間で音量調節の8割ぐらいが行えてしまうという使い勝手の悪さで、好みの音量にするのは一苦労です。

 でも出てくる音は素晴らしいの一言です。Founder 40Bの効率が92dB/Wと高いのでこのアンプに良さが発揮できているのだと思いますがとにかく驚きの音質です。

 

余ったお金で、ケーブルを揃えられます。RCAケーブルはBJ-Electric ML-R、スピーカーケーブルはAET 1302FBがいい感じでした。

 

 

 

  Founder 80F + S.M.S.L AO200

予算の90%以上をスピーカーにつぎ込むプランです。完全な一点豪華主義。です。

私がはじめてオーディオをはじめたとき、スピーカーに予算の97%をつぎ込んだのとほぼ同じ感じです。この組み合わせは将来的にグレードアップを考えていますので、退職後も小金が入る予定の人向けです。

 

 

 

Founder 80FはParadigmの特徴の比較的引き締まった質の高い低音がスケール感を持って再生されます。AO200は我が家のYGもある程度ドライブしてくれますから、おそらくきちんとドライブしてくれると思います。予算の関係で、再生はスマホからBluetoothで当初は我慢して、ちょっとお金ができたらプレーヤーを追加というのはどうでしょうか。その時にもAO200なら、バランス入力もアンバランス入力も備えていますので、安心です。

 

将来的にはBluesound NODEやネットワークプレーヤーを導入したり、Marantz やDENON、ARCAMやBluesoundなどのネットワーク機能付きアンプを導入するなどと発展させられますしスピーカーはそれに応えてさらに良い音を聴かせてくれるはずです。

AO200は確かに高音質ですが、例えばPMA-900HNEなどと比べると少なくとも我が家ではPMA-900HNEの音に方がわたしは好きです。AO200は多少高域にクセがある様に感じますし、PMA-900HNEのほうが音場も広く感じます。PMA-900HNEでもこれだけの音を聴かせてくれるのですから、さらに上位機種に買い換えればかなりの高音質になるはずです。

 

 

  予算50万円のまとめ

私はどうしてもスピーカー至上主義から抜け出せず、私が聴いた中で最もバランスが良く価格対音が良かったFounderシリーズを中心に考えてしまいました。最も安価な40Bでも345000円と、50万円中7割を占めており、他の器機への予算配分が難しくなってしまいました。

そんな中で我が家の押し入れの肥やしになっていた、CarotOne ErnestoloとFounder 40B、ZEN Stream ,Zen DAC Signature v2が聴かせてくれた音は、衝撃の音でした。なんとメインシステムに肉薄したのです。退職金で購入するにはなんとなくプアな見た目の器機達ですが、音はそこらのシステムには絶対に負けないだけの音質を持っていると思います。

 

本来はもう少し、スピーカーの予算を落として、25万円前後とし、アンプやプレーヤーに金額を割くべきなのでしょうが、今回は音質重視でスピーカーを最優先してしまいました。

かなり特殊な組み合わせなので、余り参考にならないかも知れませんが、もし、不便さを厭わないなら、Founder 40BとCarotOne Ernestoloの組み合わせは秀逸です。