良く、JASRACという組織について話題になります。近年では音楽教室から著作権料を徴収するという事が非常に大きな話題になりました。

今日、こんなニュースがYahooニュースに

多くのコメントはJASRACが凄い利益をむさぼり、分配金には回して居ないに違いないという物でした。

 

JASRACの会計情報はこちらにあります。

そこで、昨年上半期の決算情報を調べてみました。

JASRACの会計情報は一般会計と信託会計に分かれています。一般会計は著作権料を徴収した分からいただいた手数料を原資にした会計です。役員報酬等は全てここから支払われます。

 

この情報から、ピンハネの割合が算出できます。

2020年上半期の報告書を見てみます。

https://www.jasrac.or.jp/profile/disclose/pdf/2020/2020_report_02.pdf

 

少し話はずれますが私が驚愕したのはディスクオーディオの急激な衰退です。なんと第2四半期は前年比44%です。前年の半分以下に売り上げが激減しているのです。まあ、そうかもしれませんが悲しいですね。

 

話を元に戻すと、2020年の第二四半期、オーディオディスクの信託収入は1,338,864(単位千円)、一方で一般会計収入は85,425(単位千円)、という事は、85425/(1338864+85425)=0.059977という事で、手数料は6%という事がわかります。また、不思議なことに、信託収入は1338864なのに支払いは1,412,557と支払いの方がオーディオディスクでは高くなってしまっています。これは上半期で見ても、全ての項目で供託収入よりも支出の方が多いという不思議な現象が見られます。供託金(供託会計)と手数料(一般会計)を加えると、収入の方が多いのでおそらく手数料収入から補填しているのか、もしくは供託金の運用益を支払いに上乗せしている可能性があります。または、タイムラグがあり、前期の供託金を次期に支払うとかなのかしら。疑問です。

 

まあ、いずれにせよ、JASRACが集めたお金のうち、約94%が支払われていることがわかりました。音楽活動の楽曲使用料のうち、6%をピンハネするってどうでしょう。まあ、取りっぱぐれるよりましなのでよしとするしか無いかな。でも、良い商売です。また、役員報酬はかなり高額です。常任理事まで含めたJASRACの役員は9人。理事はおそらく名誉職に近いでしょうから、常任理事まで給与が支払われているとして、役員報酬は年間予算額で232,262000、2億3200万円です。これを9人で等分したとして、一人あたり2500万円。さすがに天下り先です。理事長の報酬は以前の週刊誌報道で4千万円弱らしいので、これを見ると、音楽教室からなんで徴収しなきゃなんないのと思いますよね。

 

という事で、結論

JASRACの手数料は約6%程度と予想される。ヤクザよりはまし。ただ、全ての楽曲使用料、著作権料から収入の6%を徴収する必要は全く無い。1%〜3%前後ですむように組織をスリム化しIT化すべきだ。

 

役員報酬は、結構高額。音楽教室からの徴収が必要なほど逼迫はしていないと予想される。

 

 

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