日銀の偉いさん達は国債とか日銀当座預金のこととかを分かっているのか疑問に思う。

国債買い入れ額を減額しようとしているようだけど、それが何の意味があるのか、さっぱり分からん。

 

    植田日銀総裁

(俳優加藤剛(故人)は遠い親戚のようだ。面影がある。)

 

日銀 13日から金融政策決定会合 国債買い入れ減額方法など議論

NHKニュース

2024年6月13日 6時04分 

日銀は13日から2日間、金融政策決定会合を開きます。大規模な金融緩和策からの転換をさらに進めるため国債の買い入れを減額する方法や時期などを議論します。

今回の会合では、物価と賃金の最新の動向のほか企業活動や個人消費の状況を点検し、歴史的な水準の円安が物価に及ぼす影響を見極めながら追加の利上げをどのように進めていくか検討することにしています。
あわせて、ことし3月に大規模な金融緩和策からの転換に踏み切った後も月間6兆円程度のペースで続けるとしている国債の買い入れを今後どうするかについても意見を交わします。
植田総裁は、今月6日の国会で「大規模な金融緩和の出口戦略を進めていく中で減額することが適当だと考えている」と述べるなど買い入れを減らしていく意向を重ねて示しています。
日銀は金融市場から減額の具体的な手法が不透明だという指摘が出ていることや、国債の購入を減らすことで金利が想定以上に上昇するリスクなども考慮しながら、減額の具体的な方法や時期について議論を行うことにしています。
日銀による国債の買い入れの動向は、金利の変動を通じて為替相場に影響を及ぼすことも予想され、歴史的な円安局面が続く中で市場の関心も高まっていて、日銀がどのようなスタンスを示すのかが焦点となります。

(引用終わり)

 

そもそも国債買い入れを金融緩和だと思っているようだが、購入した国債残高は今年3月末の時点で589兆円(ということは実質的に政府の借金は半分以下になっていることを意味する)にも達したが、この金でインフレになったのか、エネルギー価格や円安の影響などコスト・プッシュインフレであり、金融緩和によるインフレじゃないだろう。

しかし、日銀も NHKの経済部も勘違いしている。

NHK経済コラムは「日銀は金融調節の一環で、金融機関が保有する国債を買い入れることで、市場に資金を供給している。」なんて解説しているが、市場に資金なんて供給していないぜ。

市場に資金を供給していないんだから、買い入れ額を減額したって何の意味もないんじゃないか。

 

日銀も NHKの経済部も国債買取の仕組みを全く分かっていないんだ。

三橋氏の説明。

単純に政府が貨幣(国債)を発行し、それを「金融政策上の理由から」日本銀行が買い取り、別の貨幣(日銀当座預金)を発行したというだけの話に過ぎないのです。

日銀は自らの負債である「日銀当座預金」を増やし(キータッチ)、資産として国債(政府の負債)を受け入れる。単に、国債と同じ金額分、売り手の日銀当座預金の口座残高を増やしているだけです。

…ここで日銀が買いオペで銀行保有の国債を買い取り、代わりに新たな日銀当座預金を銀行の日銀当座に発行すると、準備預金(日銀当座預金)は最初よりも国債の分だけ、増えるのだ。」

 

国債の売り買いは、日銀ネット内での国債と日銀当座預金の交換に過ぎないんだが、こんな簡単なことが日銀の方や NHKの方には分からないのだろうか。

 

 

つまり、日銀は信用創造で日銀当座預金を増やして、それで民間銀行の保有する国債を買い取る。銀行は買い取られた国債分だけ「日銀当座預金」が増えるだけで、市場に出回るなんてことはないんだ。

 

元々銀行が持つ日銀当座預金が少なければ、貸出枠が少ないので市場に貸し出す額は少なくなってしまうが、これまで黒田総裁がせっせと銀行保有の国債を買い入れたおかげで、銀行の日銀当座預金は大量にあるので、貸出枠が少ないなんてことは全くない。

つまり、銀行の貸出額が少ないのは、民間資金需要が低い、つまり投資意欲が低い(又は企業内に資金が溜まっている)から資金を必要としなかっただけで、国債を大量に購入しても単に銀行の日銀当座預金が増えただけだったわけだ。

今度は日銀の国債購入額をこれまでより減らしたからといって何の影響があるんだろうか。

日銀の保有する国債残高を少なくすると日銀のもらう金利が少なくなり政府の財務負担が減るかもしれないが、そんなことはわずかなことだ。

 

金利の変動については、私の最も苦手とするところなので、なんとも言えません。