築地市場の豊洲移転では地下水問題などちょっと何かあればワイドショーで大きく扱ったのに、大阪万博2億円のトイレについては面白いテーマなのに無しのつぶてだ、と思っていたら今日のフジの夕方ニュース「イット!」でようやく報道された。

しかし、扱いは簡単で自見万博大臣も吉村知事も2億円トイレなど何ら問題はないと木で鼻を括った回答しかしない。それでニュースはお終いだ。

 

明日以降の情報番組で扱われるだろうか。わずかなキックバック裏金は大騒ぎのテレビ局も、大阪万博での数千億から数兆円の無駄使いについては、何の問題視もしようとしないテレビ局って存在価値あるのか!あるわけないが。

テレビ局がスポンサー企業を忖度して、万博無駄使いをスルーするなら、今後議員や行政の税金の無駄遣いに文句を言うのはおかしくなるはずだが、いいのか。

 

大阪万博2億円のトイレ問題はつい最近発覚した。

ダイヤモンドオンラインに寄稿されたイトモス研究所所長小倉健一氏の記事からのようだ。

しかし、ニュースでは2億円トイレと表現しているから1、2か所のことのように思ってしまうが、実はイトモス所長小倉氏の記事によれば、トイレは8か所うち契約済になったのは5か所で計6.6億円、2億円弱が2か所だ。つまり平均1.3億円のトイレで、まだあと3ヶ所契約するから合計10億円もトイレに金を注ぐのである。2億円ではない、10億円だ。

 

   これは豪華すぎる4億円トイレ

ダイヤモンドオンライン記事より。

イトモス研究所所長 小倉健一

(無駄使いの)その代表例がトイレである。万博の会場内には、トイレ(全8棟)、休憩所(全4棟)など20施設が建設される。すべてが全員違うデザイナーによるもので、一般のトイレとは全く違う豪華な「デザイナーズトイレ」ということになる。

 さらに万博の「入札・契約結果情報検索」(万博協会HP→契約情報→電子入札システムポータルサイト→入札公告・入札結果情報の公表→工事→入札・契約結果情報の検索→工事名「トイレ」として検索)で調べてみると、呆れるしかない。

トイレ1:取止め・不調 

トイレ2:6293万3982円で契約

トイレ3:1億9228万円で契約

トイレ4:1億978万円で契約

トイレ5:取止め・不調

トイレ6:1億8243万5000円で契約

トイレ7:1億1012万1000円で契約

トイレ8:取止め・不調

※24年2月5日時点

 入札そのものがうまくいっていないということは、さらに価格が高いものが出てくる可能性があるが、まず驚くのは、1カ所のトイレに1億~2億円ほどもかかっていることだ。

関西で公園トイレなどの建設を営む事業者は、匿名を条件に「2億円の万博トイレ」への見解を明かした。

「公衆トイレで2億円はさすがに高過ぎます。最近、兵庫県下であった大型トイレの建て替え工事(芦屋中央公園北便所棟建替工事)では、3800万円弱の落札というものがありました。『万博価格』ということで価格が上乗せされるとしても7000万円程度が妥当な価格ではないでしょうか。この価格から、大手ゼネコンがドン引きレベルのごっつい中抜きをすることを差し引いても、めちゃくちゃ豪華な建屋と内装になるのでしょうね」

 なぜ、税金で2億円もかかるトイレを万博に造る必要があるのか、まったく分からない。トイレにまで採算度外視で力作を求めた結果がこれである。

(引用終わり)

 

大事なことは比較である。普通に作ったらいくらかかるのかという基準が分からないと万博トイレが高いのかどうか評価できない。

それについて、イトモスの小倉氏はトイレ建設業者に見積もらせ、少し高めに設定しても「7000万円程度が妥当な価格」と語らせている。

つまり、デザイナーズ・トイレとはいえ、平均で通常の約2倍の価格、高額トイレなら通常の2.7倍の価格(1.9億円)だ。ふつうこういうのを「ぼったくり価格」というのではないか。

 

 

 

高すぎるという批判に対し、政府や大阪・吉村知事は「もうまんたい」だとうそぶく。嘘つきばかりだ。

自見英子万博相

「便器が50から60個設置される大規模な公衆トイレで、必ずしも高額とは言えない

齋藤健経産相

「便器が数十個設置される大規模な設備で、一般的な公衆トイレの建設費用と比べて、取り立てて高額であるとは言えない

大阪府・吉村知事

「いくつかは若手の建築家が設計する「新しい価値観」の要素を取り入れたトイレだ。50~60基ある(大規模な)トイレだから通常の公共のトイレの単価と変わらないというのが事実です」
 

通常の3倍近い費用を出しながら、「必ずしも高額とは言えない」とは厚顔すぎやしないか。

パー券裏金流行りから言えば、万博トイレでキッキバックしてやしないかと疑うぜ。

 

8か所のうち3か所が入札不調とのことだが、私はある妄想を搔き立てられる。

入札不調の理由はふつう予定価格に対して、高い入札をした場合に入札不調となるのだが、今回のデザイナーズ・トイレに名を借りたぼったくり価格は最初から計画的で、3か所の入札業者はそれを知らずに普通に可能な価格、つまり安い価格で入札してきたのではないか。それで入札不調に。

 

なんでそう思うかというと、ここには公金チューチューの疑いがあるからだ。

公的なイベントや行政が金を出すとなると、強欲な業者は「こりゃ儲かる」いや「ぼろ儲けしなくちゃ」と群がるのだ。東京五輪の収賄で逮捕された電通高橋のような存在がゴロゴロしているはずだ。

彼らは元受けとなって仕事を請け負い、下請けに安く作らせて差額を大幅に取る。

それができるのは、発注側(万博協会)が「アホ」か「グル」かに限る。

今回はグル、つまりできるだけ高額入札を要求したはずだ。儲けを多くするために。まさに公金チューチュー。

 

見つかれば問題になるというリスクは?

それはないのである。まさにそれが発注側と受注側のタッグで計画されているからだ。

そして今回2億円のトイレは高い?とニュースになったり市民から批判されても、政府も大阪府もみんな、正しい建設、正しい価格とお墨付きを与えて免罪してくれるのだから、ぼったくり放題なのだ。

だから、恐らく入札不調の3か所の理由は、普通の価格で入札してきた、つまりすくう上澄みが少ないから、もっと高い建設価格で持ってこい!と入札不調にしたのではないか。

つまり大阪万博はカジノのためのものであるのが明らかなように、万博自体がやらずぶったくりの詐欺師か泥棒の発想で出来ているのである。

そういう発想は高額トイレだけではなく、万博全体にもいえることだろう。強欲な万博関係者にすればまさに夢洲は宝洲なのである。

因みに、2億円のトイレを豪華トイレとは書かなかった。高額トイレとしか。それは、出来上がってからのお楽しみだが、絶対に「ショボいトイレ」でしかないはずだ。

みんなこれが2億円のトイレ?これが2億円のデザイナーズ・トイレ?と呆れるはずだ。

そう、上前をせい一杯跳ねるから通常の7000万円かかるものを例えば5000万円以下しか金を掛けずに作るであろうから。よくある、ぼったくり内装工事でなにも工事をしないで金をふんだくるようなものが想定できる。

 

たまたまYoutubeカナダ人ニュースを見ていたら、構図が2億円トイレを髣髴させる詐欺を報じていた。

カナダ政府が発注するあるソフトのことだ。

やまたつ氏によると、カナダ政府はコロナ対策として入国管理及び入国後管理のアプリを開発した。その際の予算は800万円だった。それが最近になって約60億円も支払われた可能性が発覚したとのこと。

こんなに金額が大きくなったのは、まず元受けに19億円も支払われたが、この元受け業者がソフト開発などやったことがないような得体のしれない小さな会社であった。そんなトンデモ会社にたかが800万円のソフト開発に19億円も誰がこの会社を選定して支払ったのか、記録がない。

入札条件は政府とこの元受け会社が適当に決めたので、この元受けが下請けを勝手に選定してどんどん開発費用が増額されて60億円にもなったのである。

要は、カナダ政府のワルと得体のしれないワルがグルになって、800万円のアプリを勝手に60億に膨らせて、59億円を持かすめ取ったというトンデモ詐欺・横領事件なのだ。独裁者トルドーも絡んでいるかも。

 

これをみていると、大阪万博も同じような構図と言えないだろうか。

つまり、普通に建築すればある金額で済んだものを、寄ってたかって発注側、受注側がグルになって予算を膨らませるだけ膨らませて暴利をむさぶろうとしているのだ。これは犯罪じゃないのか。

 

昔は東京五輪の国立競技場新築でイランの建築デザイナー(ザハ・ハディド)に巨額の契約をしていたことが問題になって、設計をやり直した。そのとき活躍したのがテレビの情報番組だった。(その結果あの無駄に木ばかり使った隈研吾のろくでもないものができたが)

今回も昔のように情報番組で高額トイレ問題を扱えばきっと視聴率は取れるはずだ。

そして、デザイナーズ・トイレのデザイナーを呼びつけ、問い詰める。

そうすれば白状するだろう、私はそんなに貰ってないよ、と。そのとき初めて、じゃ高額の金は何処に消えたんだ、と。

まあやるわけないけど。

 

テレビ局が衰退しているのはこういうやるべきことをやらないからだな。事後自得!

女房はこれまでミヤネ屋、ゴゴスマを掛け持ちして楽しんで見ていたが、最近のお粗末さに呆れてYoutubeばかり見るようになった。そういう状況にテレビ局は危機感をもっと持てよ、といいたい。

 

ついでに、Xでこんな声があった。

「大阪維新は「府市がバラバラだからムダ遣いがはびこる」という説明を繰り返してきたのだが、府市が一体となってムダ遣いをしていては意味がなく、説得力は皆無だろう。」

これは全く間違った言い方だ。

こう言わないといけない。

「府・市がバラバラだからムダ遣いがやりたくてもできない」ので、「大阪万博のように府・市が一体となれば堂々とムダ遣いができる!」だから大阪都構想なんだ、と。

つまり、橋下維新は、大阪都構想は府・市がでたらめをやっても見つからない構造にしたかったのだ。

 

 さあ、みんなで歌って踊ろう!

  大阪万博やめよう音頭!