日本向けの北朝鮮の動きが変である。

先般の能登半島地震被害に金正恩がお見舞い電報を送ってきた。これまでにないことだ。

そして今度は妹の与正(ヨジョン)が個人的な見解として「岸田首相が平壌を訪問する日が来ることもあり得る」と表明したようだ。

 

 

北朝鮮に個人的見解などあり得ないから、これは北朝鮮の軟化を思わせるが、北朝鮮が何か困っていることなどあるのだろうか。もちろん多数の国民が飢餓線上をさまよっていることはある。核やミサイル開発に金が不足しているのか、といえば、ロシアとかなり近づいたから軍事技術的かつ経済的にはロシアから得るものは大きい。

最近の北の動きなどよく知らないから、別の案件が北に起こっているのかもしれない。よくわからないが。

 

しかし、私は北の軟化ではなく、岸田からの水面下の強力な「お願い」が進行しているのではないかと感ずる。

能登半島地震被害に金正恩がお見舞い電報を送ってきたこと自体が北主導ではなく、日本主導ではないか。

つまり、日本側が北の軟化を演出してくれるように北朝鮮に依頼した。その地ならしの延長線上に妹の与正による「岸田の平壌訪問」の可能性の示唆ではないのか。

 

日本側の目的は当然岸田の総選挙対策、支持率爆下げからの驚異的回復策の模索である。

 

 

それは誰もが思うであろう拉致被害者の帰還、特に横田めぐみさんの帰還ではないか。

この特大サプライズが総選挙直前に実現すれば、増税メガネ、キックバック裏金、無意味なウクライナ復興支援、変態保護法としてのLGBT法等々による歴史的支持率下げを一挙に吹っ飛ばすことが出来る。毎日拉致被害者帰還の話でマスコミは大騒ぎとなるから、岸田政権や自民党非難のニュースは一切出てこなくなる。

 

政権支持率は、テレビの扱いと反比例するから、拉致解決サプライズと相まって岸田の人気は爆上げしそのまま総選挙に突入すれば自民党の勝利は間違いなしだ。

岸田政権はそういうシナリオを描き、金正恩に持ち込んだ。

もちろん日本から与える餌は「金」だ。

 

小泉純一郎首相のときから拉致解決すれば、日本は北朝鮮に1兆円の経済協力資金を与える約束をしていたはずだ。

確かに、金正日は5人を返せば1兆円の経済協力資金をもらえると思っていた。しかし日本は、他の拉致被害者8人が死亡したとの北朝鮮報告がでたらめであるとして、1円も払わなかったのだ。

北朝鮮は日本が約束を破ったとして、拉致については全く前進できなくなって今日に至っている。

 

 

そこで今回弱みを持つのは日本側であり、金は1兆円ではなく数兆円、5~10兆円ぐらいは提示したのではないか。何の関係もないウクライナ復興支援に10兆円も出す太っ腹というか頭がおかしい岸田だから、拉致の解決そして岸田政権の爆上げ、総選挙対策という目的の為なら5~10兆円ぐらい北朝鮮にくれてやっても何のことはない。拉致解決支援税又は相当額を医療保険か年金支給額からかすめ取ればいい。国民は従順だからすべては許される、と。

 

 

北朝鮮もいつまでも拉致被害者を国内に置いておいても価値がない。多額な金を踏んだくれるなら一丁岸田の提案に乗ってやるか、と皮算用をしたのではないか。

しかし、一応は与正が「すでに解決した拉致問題を両国関係の展望の障害物として置きさえしなければ、両国が近づけない理由はない」と拉致に譲歩する気はないと匂わせているが、これは日本政府と調整済みのことだろう。そのように北が言ってくれなければ、拉致被害者帰還のサプライズにならないからだ。また国内向けのアピールでもあるだろう。

 

岸田首相は2月9日の衆院予算委員会で拉致問題の解決に向けた金正恩氏との首脳会談を巡り「具体的な働きかけを行っている現状だ」と述べていたと報じられているが、それを受け取る国民やマスコミはそれが実現するなど一片も期待していない。何故って、この解決は相手つまり北朝鮮の掌に乗っている事柄だからだ。

しかし、この岸田の発言は、北朝鮮の動きをみていると水面下で本気でやっていたのではないか。

 

もちろん、拉致の解決が第一目的ではなく、先も書いたようにあくまで政権浮揚のためのサプライズ、政治的な目的のためだ。そして北朝鮮が本気に乗ってくるほどのとてつもない大きな譲歩(金額その他)をしたに違いない。もしかすればアメリカの協力を得て。

 

これは私の妄想に過ぎないが、北朝鮮の動きをみているとあながち妄想と否定できない気もしてくる。

しかし、こんなことで国民は騙されてはいけない。自民党の罪は罪として総選挙で罰を加えないといけないだろう。それができるか日本国民は。