余り気が付かなかったが、こんな手もあったかと。

被災者に大型フェリー「はくおう」が「休養施設」として提供されたのはタイムリー・ヒットだと思われる。しかもこのフェリーは自衛隊が契約したのだそうだ。そしてかなり前から災害時支援に活躍しているとのこと。

 

 

「避難所での生活が長期化する中、石川・七尾市では、大型フェリー(約1万7000トン)を使った「休養施設」の運用が始まった。

大型フェリー「はくおう」では、14日午後3時ごろ、被災者の受け入れが始まり、近くの小学校で避難していたおよそ60人が休息を取っている。

「はくおう」は、1泊2日の休養を目的に防衛省がチャーターしたフェリーで、まずは200人を上限に受け入れを行う。

船内は暖房が効いていて、個室が用意されているほか、レストランでは温かい食事も提供されるという。

この日は午後3時ごろ、着替えや洗面用具を手にした人たちが次々と乗り込んだ。病院職員の山岸博秋さん(68)は「1日からずっと病院を開けているので疲れがたまって頭痛がする。お風呂で疲れを取ったら今日はゆっくり眠れるかな」と笑みを浮かべた。」

 

とてもいいことなんだけど、気になることが二つ。

まずはなぜ「1泊2日」とケチなことをいうのかということ。

恐らく多くの被災者に利用してもらいたいから回転させるため、「1泊2日」にしたんだと思われるが、風呂に入って、夕食食べて、一晩寝たら、もう退船しないといけない。余りにもせわしすぎる。

せめて2泊ぐらいできないのか。

 

もう一つは、このアイディアは七尾市の被災者に提供されているが、もっと他地域にも拡大する計画はないのか。自衛隊が契約したとのことだが、自衛隊の予算は限られているからもう一隻なんてことはできないだろう。

こういうときこそ政府自体が複数フェリーと契約して輪島市、珠洲市方面にも出動させるべきではないのか。47億円では無理だけど、ほんこんに言わせれば次々と予算が付けられると言っていたが。

大型クルーズ船一隻チャーターすれば数千人が収容できるはずだ。

 

因みに、この「はくおう」。既にいたるところで活躍しているようだ。

・2016年4月20日、熊本地震の被災地支援のため陸上自衛隊員らを乗せて神戸港から八代港(熊本県八代市)に向け出港した。

2016年4月23日から5月29日にかけて、熊本地震の被災地支援のため八代港に停泊しホテルシップとして利用。1泊2日の宿泊と食事・入浴のサービスを無償で提供し、延べ約2600人が利用した。

・2018年7月15日からは、平成30年7月豪雨の被災により、夏場に長期断水状態となった広島県三原市へ向かい、救援活動の一環として同市の尾道糸崎港糸崎港区に停泊し、船内での無償の入浴支援や第13音楽隊のミニコンサート等の支援活動を実施。その後8月3日から岡山県倉敷市の水島港8月14日まで、8月15日・16日は玉野市の宇野港でも運用された。

・2018年9月13日から9月17日には北海道胆振東部地震の被災地支援のため北海道苫小牧市の苫小牧西港にて入浴支援などを行った。