もう旧聞に属するが、創価学会の名誉会長池田大作が死去した際、岸田が「内閣総理大臣」として弔意を示し、学会本部を弔問したり、X(旧ツイート)を以下のようにしていたことが波紋を広げていた。

 

    池田大作氏

岸田文雄

池田大作氏の御逝去の報に接し、深い悲しみにたえません。

池田氏は、国内外で、平和、文化、教育の推進など に尽力し、重要な役割を果たされ、歴史に大きな足跡を残されました。

 

個人的にはほとんど関心がなかったし、岸田とすれば連立の公明党の親分が亡くなったから儀礼のツイートだろうぐらいにしか考えなかった。

しかし、保守派で戦闘的な評論家橋本琴絵氏が、次のような岸田批判をしていたのを昨日ネットで見つけて、なるほどと思った。それを引用してみる。

 

 

橋本琴絵 2023.11.19

@HashimotoKotoe

岸田文雄さんが総理大臣の官職名義で特定の宗教団体教祖に哀悼を捧げたことはな、

間違いなく『いかなる宗教団体も国から特権を受けてはならない』という政教分離違反じゃ。

ワシがそう書いたならな、また知ったかぶりしたやつが『津地鎮祭判例』というのを持ってきてな、合法だと言い張るんじゃ。

あのな、この判例はな、

『社会の一般的慣習に従った儀礼を行う』

にあたり

『その効果によって宗教を援助、助長、促進しないならば、

憲法第20条第3項で禁止される宗教的活動ではない』

という結論なんじゃ。

地鎮祭は日本政府が成立する前からやってる慣習じゃ。

現職総理大臣がな、その総理大臣名義で特定の教祖をたたえる『慣習』など日本には無い!

過去、政教分離違反を問われた裁判では『慣習』により正当化されておる。

(砂川政教分離訴訟、箕面忠魂碑訴訟もじゃ)

アウトだった愛媛玉串料事件(愛媛県が靖国神社に寄付)は、愛媛県が過去ずっとそうしてきた慣習がない!

頭おかしいんか!

これでな、複数ある宗教の教祖のうち、『総理大臣から哀悼を受ける教祖』と『受けない教祖』の差別化が起きてな

『総理大臣から哀悼された教祖』という事実が、宗教に援助、助長、促進の効果を与えているのは明白じゃろが!

これはな、地球上で日本だけ戦没者慰霊施設を『特定の宗教施設』とか言う『国際慣習を否定した反日主義』に対抗してな、

世界各国での慣例に従い、官職名で戦没者慰霊施設に哀悼を捧げるのとは違い(私人か公人かの区別は戦没者慰霊に関係ないのが世界の慣習じゃ)、

また、バチカン市国やイギリス聖公会など教祖が国家元首であり、外交儀礼となる場合を除き、

特定の宗教団体の教祖に総理大臣が哀悼を捧げる慣習自体がそもそも日本には存在しないんじゃよ。

あのな、

初代会長の牧口常三郎が捕まって拘置所にいるとき亡くなって、小磯國昭総理大臣が哀悼を捧げたか?

2代目会長戸田城聖が病死したとき、岸信介総理大臣が哀悼を捧げたか?

なんで3代目会長の池田大作さんだけなんじゃ?

そういうところを公平にみなければいかんのじゃ。

靖国神社に総理大臣が官職名で、なんかするのはそもそも過去繰り返された慣習じゃし、

世界各国の駐日大使もおのおのの官職名で靖国神社で慰霊する慣習を全否定してくる日本限定のアタオカに対抗して、あえて官職名を使うのとはワケが違うんじゃ。

そもそも正月の伊勢神宮参拝は良くて、終戦の日の靖国神社参拝は駄目とかいうガバガバの理屈じゃ。

ただ別にな、ワシは岸田さん個人が「哀悼を捧げるな」といっているのではない。

故人を偲ぶのは大切なことじゃ。

じゃが、それは岸田文雄という個人でやるべきことなんじゃよ。

アメリカをみるんじゃ。

バイデンさんもかつてはトランプさんも、みんな公用アカウントと私用アカウントを使い分けているじゃろ。

なんでアカウントが2つあるかわかるか。

それは岸田さんみたいな馬鹿をうっかりやらんためじゃ。

個人名で何を言おうがそれは個人の自由じゃからな。

そもそもワシは岸田さんのこれまでも気に入らないんじゃ。

岸田さんはな、広島に原爆を投下したB29搭乗員が眠る墓地には総理大臣名義で参詣したり(ウィリアム・スタリング・パーソンズ。原子爆弾リトルボーイの起爆装置をB29機内で組み立てて起動)、

ベトナムで性犯罪をしまくった責任者が眠る墓にも総理大臣名義で参詣するが(ベトナム戦争で戦時強姦混血児である5万人以上のライダイハン問題などを引き起こした最高責任者の墓)、

靖国神社には参拝せん。玉串料だけ。

広島への原爆投下や大量強姦は良くて、靖国神社は駄目という岸田文雄さんの思想は、ワシゃ好かん! ギギギギギギ!

以上の理由から、ワシはこれ以上岸田文雄さんが総理大臣を続けるのは難しいと思う。

写真は靖国神社に参拝し、未来のワシらのため尊い命を散華された英霊に感謝の祈りを捧げたワシじゃ。

ワシはこれからも参拝する。

そもそも靖国参拝するな、とは人権の侵害なんじゃ。信仰の自由は人権じゃ。

(引用終わり)

 

どこの地方の方言(橋本氏は広島県尾道市生まれらしいから、尾道弁か?)か知らないが、岸田のいい加減さを揶揄するにはこの方言言葉は似合っている。

しかも、池田大作に弔意を示した総理大臣岸田批判としては論理的だし、過去の例も的確だし、なかなかの批判文になっていて面白かった。

先日も書いたように、岸田は日本の総理大臣としては軽すぎて、無思慮で全く器でないということだ。

 

さて、この分かりやすい批判文を書いた橋本琴絵氏、右派でとても戦闘的な評論を沢山書いている。

あまり読んだことはないけど名前だけはよく目にする。私も保守だから共感することが多い。

しかし、ウクライナ戦争に関しては、ちょっとひどいね、という感想を持った。

それについては過去の記事でも書いた。

 

 

初期のころ、橋本琴絵氏はこんな激しいツイートをしていた。

橋本琴絵
@HashimotoKotoe
・ウクライナ政府には男性逃亡者を遅滞なく銃殺するよう要請する。諸外国が貴国避難民を受け入れる障害を無くされたい。

・卑怯者は遅滞なく銃殺することがウクライナ避難民を諸外国が受け入れる障害の解決になります。
逃亡により他人の基本的人権の保障を否定する者に基本的人権は無い。世界の常識。

・ウクライナ男性は避難先にも招集令状の総動員体制。中には女装したり障害者証明の偽造まで。卑怯者を避難民として我が国が受け入れることは絶対に許されない。国のために殉じることは男子の本懐のはず。裏切り者が避難民の名乗っていた場合、我が国も直ちに逮捕強制送還する体制が必要です。

(引用終わり)

 

橋本氏はウクライナ政府やゼレンスキーの腐敗ぶりを知っても、今でもこんな思考を維持しているのだろうか。

ロシア侵攻当時は興奮して過激ツイートしたのかもしれないが、ウクライナについてあまりにも無知が過ぎる。当時から腐敗・ネオナチ国家で英米の代理戦争をさせられていたことは分かっていたはずなのに、「ウクライナ政府には男性逃亡者を遅滞なく銃殺するよう要請する」つまり兵役拒否は死刑は当然だ、なんて馬鹿げた発言をするなんて、異常としか思えない。

 

しかも、「国のために殉じることは男子の本懐のはず」とまで。ウクライナ国家の腐敗ぶりを知ってのことなのか。無知が暴走するとこうなる(ウクライナ国民に無意味な死を強要する!)といういい例だ。

これは他人に強要することなのか。生きて虜囚の辱めを受けず、の戦陣訓そのもの。100年時代が遡ったようでめまいを覚える。

つまり督戦隊を組織せよということ。翻って、日本に同様な事態が起きて、戦わずに逃げるものがいたら銃殺しろということか。

 

保守派の度外れた興奮はどこから来るのか?

度外れた愛国の怖さが明らかになった。

日本国体を守る、そして日本の自然・文化を守る昭和20年の本土決戦には同調すべきだったのか。その時の黒沢年男演ずる畑中少佐の本土決戦を叫ぶ狂気は正しかったというのか。

 

これは新型コロナ感染拡大防止のためには簡単に人権が侵害できるという全体主義的姿勢の発展系のようだ。

主権を制限するパンデミック条約には橋本琴絵氏は賛成するのか。「国のために殉じることは男子の本懐」という発想からすれば、国民を守る?ためのワクチン強制接種には当然賛成することになるだろうな。

 

ウクライナ戦争で保守派の一部の者の愚かさ(有本香や岩田温ら)が露呈した。橋本琴絵氏もそんな一員と言える。過激発言より思考を慎重にしないといけない。

 

(追伸)

「岸田総理大臣は今年1年を振り返る「報道写真展」を訪れ、「平和に対する想いを強く持ちながら、あすは必ずきょうより良くなる日本を作りたい」と話しました。」(2023.12.20)

 

「あすは必ずきょうより良くなる日本を」と岸田。小学生の作文のようだね。国語のお勉強を!

中野剛志風に変えてみる。

「今日は必ず明日より良くなる日本を」

(今日の方が明日より良い、とは明日は今日より更に悪くなるということだね。今の日本のこと!)