ナポレオンは英雄として讃えられるが、あまり好きではない。だからよく知らない。偶々「戦時リーダーシップ論」(アンドルー・ロバーツ)を読んでいたら、第一章がナポレオンで、そこで次のような言葉に「なるほどね」と思った。まあ、巷では知っている人が多いかもしれないが。

 

  

 

新「なるほどメモ」その15

ナポレオンはまた常々、自分が侮る敵将をほめ、賞賛する敵将は無視した。無能な将軍が昇進し、有能な将軍が解任されることを期待してのことである。

一七九六~九七年のイタリア戦役で、ナポレオンはヨーゼフ・アルヴィンツィ陸軍元帥がオーストリア最高の将軍だと気づいた。ナポレオンが戦況報告で彼に触れない一方、打ち破れると分かっているヨハン・ボーリュー、カール・ハプスブルク大公らをほめたのはこのためだ。彼はまた、布告や通達でジョ ヴァンニ・ディ・プロヴェラ将軍に大いに敬意を払った。彼は最悪の将軍だとひそかに考えていたのだ。

(「戦時リーダーシップ論」アンドルー・ロバーツ(白水社)より)

 

  

 

ナポレオンは無能な敵将を褒めるのはそういうことだったのか、と初めて知ったが、ネットを見ると古代中国の兵法書「六韜(りくとう)」にもそのような話があるらしい。ナポレオンはこの兵法書を読んでいたのだろうか。いや、優秀で政治的な司令官なら誰でも考えそうなことだともいえる。

 

「六韜(りくとう)」(呂尚、太公望)

交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ。

交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が無能ならば大いに与え、歓待せよ。

そうすれば、隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。そしてやがては滅ぶ。

 

この話を読んで思ったことは、日本でいつも起こる不思議な出来事のことだ。

それは、現政権の支持率が怪しくなると決まってマスコミが出してくる話題。

それは次の総理は誰か、そして世論調査の結果だ。その答えは毎回決まっている。

石破茂が常にトップで、続くは河野太郎、小泉進次郎、高市早苗、茂木敏充等となっている。

 

いつも不思議に思うのは、そして恐らくみんなそう思っているに違いないのだが、次期総理がなんでいつも石破なのかということだ。何の見識も取り得もリーダーシップも感じられないのに、なぜ石破なんだ?

それはマスコミが「作った調査」だからなんだと思う。マスコミが次の総理にしたい政治家なんだと思う。それでも何で石破?は付いて回る。

 

今日「戦時リーダーシップ論」のナポレオンの言葉を読んでやっとわかった。

そうか、マスコミはナポレオンの如く、

自分が侮る政治家をほめ、賞賛する政治家は無視した。無能な政治家が昇進し、有能な政治家が解任されることを期待してのことである。」

ということを考えて無能な石破をトップにし、次いで無能かつ有害な河野、無能で頭が空っぽな小泉進次郎を選んだわけだ。

つまり、無能な政治家を総理にして、日本を更に衰亡させるためなのだな。さすが左翼マスコミの深謀遠慮だ。

 

あるいは、アメリカの陰謀?

日本を弱体化し続けるためには、強い首相は不要だ(だから安倍には消えてもらった)、無能な首相が一番だと日本のマスコミに「無能を褒めよ」とアメリカが指令を出したのかもね。

 

(おまけ)

因みに、今日岸田首相が昨日の夜公邸に泊まらず、近くのホテル(ザ・キャピトルホテル東急か)に滞在したという。

「首相が急きょ、夜間に移動し、ホテルに泊まるのは極めて異例だ。首相周辺によると、「公邸の不具合」が理由で、具体的なトラブルの中身は安全上の理由から説明できないとしている。」(フジテレビイット)イットは公邸に幽霊が出たんじゃないかと冗談めかしていたが、官邸は水回り(トイレや風呂か)の不具合とだけ説明したようだ。

 

私は別の推測をする。

第一の想定。

今岸田の頭の中は支持率低下の中で解散・総選挙をどうするかで一杯なはず。だから、政界の誰かと相談するために人目を避けた。官邸に呼べば記録ですぐに分かってしまう。ホテルで会うこともいいが、理由がないままホテルには行けない。しかし、会談は早急に持ちたい。なら、公邸の設備不具合にして、官邸裏のホテルに急遽泊まることにしようなんて、副官房長官は考えた。国会近くのホテルだから、政治家が出入りするのは当然だから、誰と会ったか分からないだろうと。

 

もう一つの想定(妄想)。

会った人間は総督であるアメリカ・エマニュエルではないか。つまりエマニュエル総督がアメリカ・ホワイトハウスの特別重要な指示を伝えるために、岸田をホテルに呼びつけた。

  

エマニュエル日本総督(別名駐日米国大使)

岸田はLGBT法案はエマニュエル総督の指示で作ったことを指摘されているから、またもやエマニュエル総督に会っていることを知られたくなかった。だから、公邸の設備の不備を理由にしてエマニュエル総督が待つホテルに向かったのではないだろうか。

私としては、後者のエマニュエル総督に呼びつけられたというのが真相である確率が高いのではと勘繰っている。

岸田なら上司に呼ばれれば喜んで行くだろうから。