今月26日未明、日本のベンチャー企業「ispace」が開発した着陸船が世界初の民間による月面着陸に挑んだが、着陸船が月面からの高度を誤って認識し、途中で燃料がつきて落下、月面に激突?(重力が1/6だけど)したようだ。

 

人が乗ってなくて幸いだった。金が有り余ってやることがない前澤友作が月旅行を計画しているらしいが、この月面激突を聞いてどんな感慨を催したか聞きたいものだ。まだ行きたいと思っているだろうか。

 

私はこの月着陸船については全く興味がないので、失敗しようがどうでもいいのだが、この話題が出る度に、54年前からは何度も月に行けたのに科学技術が格段に進んだ現在、月着陸に四苦八苦していることに疑問を持たないことに違和感を覚えるのである。

 

1957年に旧ソビエトが初の人工衛星を打ち上げ、その4年後に初の有人飛行と立て続けに成功したため、焦ったアメリカが巻き返しを図って有人月面着陸を計画した。そして1969年7月21日にアポロ11号でアームストロング船長ら2人が月面に降り立った。

テレビで中継されたのを覚えているし、ポルノグラフィティまでがアポロ11号が月に行ったと歌っている。

しかし、直後から月へ行ったなんて本当なのか、という声が持ち上がっていた。

ウィキにも陰謀論としてではあるが、次のように書かれている。

「陰謀論

アポロ11号の月面着陸は人類史にとって輝かしい成果を残したが、その一方で、これがねつ造であったとする主張がある。この陰謀論を信じる者は世界中に数多く存在しており、ねつ造であったと実証を試みるウェブサイトも数多くある。彼らが唱える主張は以下の通りである。

・アポロ11号の月面着陸は嘘であり、その様子とされる映像や写真は、ハリウッドのスタジオで撮影された。

・NASAにはアポロのような途方もない計画を成功させる技術的ノウハウはなかった。

・宇宙飛行士だったら宇宙線で焼かれて死んでいるはずなので、月面に着陸していたとしてもそれは人間ではなかった。

・月面着陸には宇宙人が関与しており、宇宙飛行士らが発見した月の文明と共に隠ぺいされた。

・月面での活動の様子とされる写真やビデオ映像におかしな点がいくつもある。

これらの主張は、科学者によって反証されており、誤りであることが明らかになっている。」

(引用終わり)

 

「宇宙人が関与」というのは論外として、それ以外の月着陸への疑問は大いに頷けるものであり、「これらの主張は、科学者によって反証されており、誤りであることが明らかになっている」と簡単に済ませているが、それでいいものなのか。今でも決着はついていないはずだ。(疑問と反論は後述)

 

私はアポロ11号の月面着陸は嘘だと思っているが(月面着陸は嘘ということを知ったのは、2004年に出版された評論家副島隆彦の『人類の月面着陸は無かったろう論』を読んだからだった。もう中身は忘れてしまったが、結構説得的であった。)、いくつかの疑問点が解消される、されない以前に、もし月着陸が50年以上も前にできたなら、今ならもっと簡単にできるはずなのになぜできないのか、という点だけで50年前の月着陸は嘘だということがわかる。

コンピュータ技術が初歩の時代の50年前に人間を着陸させるなど出来るわけがないのだ。

いや本当だ、月に着陸していると主張するなら、さっさと前沢を月旅行させろよ、と言いたい。

 

「これらの主張は、科学者によって反証されており、誤りであることが明らかになっている」という言い方は、ケネディー暗殺はオズワルドの仕業、9.11ツインタワー激突テロ事件はアルカイダの仕業とかワクチンは安全だ、という言い方によく似ている。公開上で論争などしていない。どちらも御用学者が一方的に、月に行ったとかアルカイダの仕業とか安全だと勝手に言っているに過ぎない。

どれもまじめに原因を追及しようとせず、証拠を隠し、結論を一方的に出し、打ち切るということをしている。そういうやり方自体がそもそも胡散臭い。

 

先のウィキに紹介されていた月着陸の嘘を証明する一つとして、

「宇宙飛行士だったら宇宙線で焼かれて死んでいるはず」が挙げられていた。これについて、ネットでは次のように疑問が呈されている。

 

「…2017年の3時間半のドキュメンタリー「American Moon」は、これらの問題の多くと、特にアポロのミッションにおけるかなりの量の異常を概説した。この長い映画では、彼らはデバンカー(否定者を反証する人々)だけでなく、彼らの虚偽または欠陥のある主張に関して否定者自身も反証します。

 

 

40以上の非常によく定式化された質問が提示され、NASA自体だけでなく、より大きなデバンカーコミュニティにも対処されています。私はまだこれらすべての重要なポイントに対処するソースを見つけていません。そして、ドキュメンタリー映画が公開されてから5年近くが経過したにもかかわらず。

私は確かに読者にこの映画を見るために3時間半を費やすように勧めます。なぜなら、そうした後、あなたは決して同じ光の中で月が着陸するのを見ることはないからです。

この映画で提起された重要な質問のいくつかを引用するだけです。

 

最初のものは、宇宙飛行の最も重要な側面の1つ、すなわち私たちの惑星の向こうに存在する放射線の危険性、すなわちヴァン・アレン放射線帯に関連しています。ベルトは、太陽や宇宙空間から発生する有害な放射線から地球を保護します。

ヴァン・アレン放射線帯

地球からのこれらのベルトの範囲をよりよく理解するための単純化された画像は次のとおりです。

 

 

ここでの問題は、映画で指摘されているように、NASAのオリオンのエンジニア、ケリー・スミスを含む現代の科学者が、死ではないにしても生物学的に深刻な損傷を引き起こす高エネルギー放射線と宇宙線に曝されることなく、人間は2つのベルト(内側と外側)のベルトのどちらかを貫通することはできないと説明したことです。サイエンティフィック・アメリカン誌の1959年3月号では、次のように記されている。

「(ヴァン・アレン放射線帯の)発見は、もちろん宇宙飛行士にとって厄介なことです。どういうわけか、人体は、この地域を急速に通過する場合でも、この放射線から保護されなければなりません。

より最近では、NASAのオリオンのエンジニア、ケリー・スミスがヴァン・アレン放射線帯について話すとき、次のように述べている:

「私たちは、この宇宙の領域に人々を送る前に、これらの課題を解決しなければなりません。

『アメリカン・ムーン』で、NASAの宇宙飛行士で司令官のテリー・バーツは次のように述べている。

「NASAの計画は、重量物ロケットであるSOSと呼ばれるロケットを作ることです。それは私たちが今日持っているものよりもはるかに大きなものです。そして、それは人間を乗せたオリオンカプセルを打ち上げることができるでしょう...地球軌道を越えた目的地へ現在、私たちは地球軌道上でしか飛ぶことができません。それは私たちが行くことができる最も遠いです。

私たちが構築しているこの新しいシステムは、私たちが超えて、うまくいけば人間を太陽系に連れて行って探検することを可能にします。だから、月、火星、小惑星、私たちが行くことができる目的地はたくさんあります...」 

映画のさらに、アポロ12号の宇宙飛行士アラン・ビーンは、ヴァン・アレン・ベルトを通過したことによる悪影響を被ったかどうかについて尋ねられたとき、次のように答えた。

「いいえ。さて、私たちがヴァン・アレン放射線帯に遭遇するのに十分なほど遠くまで行ったかどうかはわかりません。もしかしたら、そうだったのかもしれません」

アポロ12号(月面に着陸する2回目のミッション)の乗組員として、彼は自分が通過したこれらのベルトの位置と存在について知っていると思うでしょう。

可笑しい。非常に奇妙です。」

(引用終わり)

 

ヴァン・アレン帯の危険性について、Wikiでは次のような疑問と反論になっている。

「月へ往復する際、ヴァン・アレン帯(1958年発見)と呼ばれる放射線帯を通過する必要があるが、1960年代の技術でそれを防げたのか。」    

「ヴァン・アレン帯の成分は陽子と電子である。かつては確かに放射線が宇宙飛行士へ障害を及ぼすのではないかと思われた時期があったが、その通過時間が短いことや、宇宙船および宇宙服でほとんどが遮断できるため、大きな問題とはならない。

 

問題ないんだとしか言わないが、50年も前の宇宙服はそんな素晴らしいものだったのだろうか。説明が極めて安易で、50年前でも何でもかんでもすごいんだとしか言わない。

別のネットでもそうだ。

「バンアレン帯を通過するどんな人間も、その放射能によって、数分のうちに死に至るか、極めて重い病気になってしまう」という疑問に対し、

「…そのようなことはありません。バン・アレン帯は地球のまわりにある領域で、地球の磁場が、太陽から太陽風の粒子を捕らえているところです。実際、何も保護されていない人間なら、致死量の放射線を浴びることになるでしょう—但し、その人が充分そこに長い間いれば、ですが。実際には、宇宙船はこのバン・アレン帯をあっという間に通過していってしまいます。せいぜい1時間くらいというところでしょうか。致死量に達するほどの放射線を浴びている時間はありません。それに、実際のところ、金属でできている宇宙船の船体で、こういった放射能はほとんど遮られてしまいます。」

 

1時間くらいバン・アレン帯を通過したって宇宙船はびくともしないとだけ言っていて、科学的根拠は全く言わない。その当時バン・アレン帯の危険性もほとんどわかっておらず、もし本当に宇宙船を飛ばしたとするなら、余程ノー天気な想定で「かまへん、かまへん」と飛ばしたにちがいない。

というよりそもそも宇宙船が月に行っていないからそんないい加減なことを言って済ませているんではないか。

おそらく今でもここを人間が通過するための技術開発が難しくて、月へ行けなかったのではないか。

 

その他ウィキに紹介された捏造派の主張に対する反論

ああ言えばこう言う状態で言いっぱなしだ。反論に対する再反論がないと公平ではないだろう。言い訳ばかりで反論に説得力があるとは思えない。これで「科学者によって反証されており、誤りであることが明らかになっている」とは到底言えないだろう。

 

・着陸船・司令船に組み込まれたアポロ誘導コンピュータの性能は、自動車や1980年代の家庭用ゲーム機より劣るのに、なぜこれで月まで航行することができたのか。   

⇒アポロの軌道は事前に地上のコンピュータなどで計算されたものであって、アポロのコンピュータは主にそのデータを受け取って軌道を補正することが目的であるため、高度な機能は必要でない。さらに現行のコンピュータのように多様なデータ処理を目的に使用するのではなく、軌道補正のための数値処理に特化しているのであれば、かなり性能が低くても問題はない。また信頼性の問題から、宇宙船には現在でも枯れた技術のコンピュータが搭載されるのが普通である。(「アポロのコンピュータは主にそのデータを受け取って軌道を補正することが目的であるため」家庭用ゲーム機程度の能力でいいんだ、なんて、こんないい加減な回答は反論にもなっていない。いい加減なチャットGPTでももう少しまともなことを言うのではないか)

 

・月面の温度は日中ではかなりの高温になるはずだが、それに宇宙飛行士は耐えられないのではないか。また、カメラも故障してしまうのではないか。月面での写真撮影に用いられたのはハッセルブラッド500というカメラであるが、NASAの写真を見る限りこれがケースなどで覆われていない。月ではわずか2時間で摂氏130度から-150度まで温度が変化する。フィルムの薬品は摂氏50度で変化し、カメラ内で膨張することでレンズを壊してしまう。また-50度になればフィルムもレンズも凍りつき、こなごなになるはずだ。

⇒月面の温度は120℃から160℃となるが、月面は真空であり熱が放射でしか伝わらず(真空の部分が断熱材となっている魔法瓶と同じ原理)、すぐにカメラなどには届かないため、大きな障害とはならない。また宇宙服にはそれら条件も考慮し、数十層にも及ぶさまざまな仕掛が施してあり、月面の環境でも問題とはならない。さらに宇宙飛行士が月に滞在したのは、月の1日では早朝から午前中にあたる気温が温暖なわずかな時間帯に過ぎない(月の自転速度は地球よりずっと遅い)。

 

・月面で撮影されたはずの写真なのに、空に星が写っていないのはなぜか。   

⇒星が写真に写っていないのは、撮られた時間が月の昼間に当たる時間であり、太陽光が当たって輝いている地表に露出を合わせているからで、写っている方がむしろおかしい(地球上でも天体写真を撮る際には、星に露出を合わせなければ撮れない)。

 

・月面は真空であるはずなのに、写真や映像に写っている星条旗がはためいているのはなぜか。

⇒星条旗を地表へねじ込むときにポールを動かすので、真空中でもその反動で旗は動く(映像では、ポールに触れてしばらくの間しか旗が動いていない)。真空中では空気の抵抗が存在しないため、地球上よりも旗が動きやすいし、一度動き出した旗はなかなか止まらない。宇宙飛行士は格好よく見せようとあえてそれによって生じたしわを伸ばさなかったため、写真では飛行士が触っていない旗もまるではためいているかのように見えている。なお、日本ではアポロ着陸前に、旗にワイヤーが仕込まれているという報道が1969年(昭和44年)7月5日付の読売新聞に掲載されたが、その報道内容は事実と異なり、実際には伸縮式の水平材でナイロンの旗面を上から支える設計になっていた。(「真空中では空気の抵抗が存在しないため、地球上よりも旗が動きやすいし、一度動き出した旗はなかなか止まらない」なんて本当なのか。実験してくれよ。「宇宙飛行士は格好よく見せようとあえてそれによって生じたしわを伸ばさなかったため」なんて勝手な推測で言うなよ。

 

・アポロ11号でアームストロング船長が月面に最初の一歩を印そうと梯子を降りていく映像が無人のはずの月面から捉えられているのはなぜか。   

     

⇒11号の月着陸船には、まさにその映像を捉えるために昇降梯子の横のMESA装備収納ハッチにテレビカメラが装備されていた。(「昇降梯子の横のMESA装備収納ハッチにテレビカメラが装備」されているなら、現物を見せてくれ!

 

・アポロ11号の最初の足跡の写真も、真空で水のない月面の砂に印されたにしては型崩れもなくハッキリしすぎている。

⇒水も空気も存在しない月面の砂(レゴリス)は、粒が細かい上に侵食を受けていないため丸まっておらず、地球の砂に比べて非常に固まりやすい性質がある。

 

・月着陸船の影に当たる部分も、はっきりと写真に写っているのはなぜか。

⇒月の表面の砂は、光が入ってきたのと同じ方向に強い反射(再帰性反射)をする性質があり、太陽光が砂に反射して、レフ板のようにそれらを照らしているからである。(見てきたように嘘をつく

 

・影の方向が、写真内でバラバラになっていたり、長さが違うのはなぜか。光源が複数あるためではないのか。        

⇒写真という2次元上の表現では、遠近法により影が平行であってもそう見えないときがある。また地表の傾きに差があった場合などは、影の長さが変わっても何ら不自然ではない。そもそも光源が複数ある場合、影は方向がばらつくのではなく、1つの物体に対して複数発生してしまうが、複数の影が写った写真は存在しない。

 

・月面に着陸船が下りる際、噴射の反動で大きなクレーターができるはずなのに、それが写っていないのはなぜか。   

⇒月の表面の土は固く、さらに着陸船はスロットルを緩めて前に滑るようなかたちでゆっくり着地したため、クレーターができるほどの衝撃とはならなかった。(月面の砂は、粒が細かいんじゃなかったのか。

 

・月面で宇宙飛行士が楽しそうにジャンプしている映像があるが、重力が弱く真空の月面でジャンプすれば空高く飛ばされるはずであるが、なぜ飛ばされないのか。          

⇒宇宙服の質量(地球上での重量)は約80kgあり、月面でも重量は約13kgwになる。また関節なども曲がりにくくなっており、高くジャンプするようなことは不可能である。(宇宙服は約80kgもある割に地球上で宇宙服を着て歩く飛行士は気楽に歩いていたがね。

 

・アポロ11号で月面着陸当日に撮影されたという映像と、翌日4km離れた場所で撮影されたという映像の背景(石の形状や配置など)を重ね合わせると、非常に酷似している。   

⇒月では遠近感がわかりづらいが、山や岩が十分遠くにあれば、ある程度移動してもその見え方は変わらない。またそもそも映像が翌日に別の場所で撮影されたという明確な根拠も示されていない。

 

・アポロ計画で使われたカメラには、被写体の大きさを測るために十字が刻まれているが、そのいくつかが欠けている写真がある。     

⇒十字が消えているのは写真の被写体が白い場合であり、黒い十字が強い白色の露出によって消されてしまったことで生じたものである。

 

・月面の石に「C」の文字らしきものが書かれているのが写っている写真があるが、石をセットの小道具として配置した際のミスではないのか。   

⇒「C」の文字らしきものが写っているのはジョンソン宇宙センターのイメージライブラリにある写真だが、NASAに保管されているオリジナル写真ではそれが写っていない。また石と文字らしきものではフォーカスの合い方も異なっていることから、焼き増しの際に紛れ込んだホコリか髪の毛の可能性が高い。

 

・前景(月面)と遠景(山地)の間に境目の線が写っている写真があるが、山地を背景に描いたセットを用いて撮影した跡ではないのか。 

⇒境目の線は月の地平線である。月では空気がないため距離感が失われやすく、また地球より小さい月では地平線がより間近にあることから、地球の風景に慣れていると月の風景は一見不自然に感じることがある。

(引用終わり)

 

      

月に着陸した宇宙船の前を歩くドイツのロケット開発者ヴェルナー・フォン・ブラウン博士