「政府は13日朝、Jアラートとエムネットを通じて、発射されたミサイルのうち1つが北海道周辺に落下するとみられると発表、その後「落下の可能性がなくなった」と改めて発表しました。」

 

 

ちょっと不謹慎かもしれないが、ミサイル一発(攻撃を目的としていない)で、こうも日本中というか主に北海道全域があたふたして、多くの市民が避難し、鉄道網や学校等の機能が一時ストップするなんて、台湾有事で本当に中国と日本が戦闘状態に入った時、ウクライナ国のような戦争が可能なんだろうか。すぐにへなへなとなって、全国のインフラから行政から企業から生活用の店舗など一斉にストップしてしまうのではないか。何も被害もなくても少し脅されただけで簡単にギブアップするのではないか。

 

 NHKニュースより。

「札幌市中央区にある地下街では、通勤客などが一時避難し、ヘルメットをかぶって避難する人の姿も見られました。JR北海道や札幌市営地下鉄、それに札幌市内の路面電車が午前8時前から全線で運転を見合わせました。」

 

ウクライナ戦争で、ウクライナ軍に対してロシアと大いに戦え、ロシアに領土を与えるな、死んでも戦えと大声を発している日本のウクライナ派の人々よ。この北のミサイル発射にうろたえる政府と市民にどういう感想を持ったのか聞きたいものだ。

「ミサイル一発程度にうろたえるんじゃない。北朝鮮と戦え、死をものともせず、ウクライナ国民の様に日本を守れ。」

と叫んでほしい。

 

こんなものは日本に落ちて来やしない、被害なんてない。堂々とせよ、慌てるなと誰も言わないのか。

いや、このJアラートの発出に誰もまともに信じていやしないのだ。信じて大変だという素振りをしないと非国民と言われるから、ちょっと「大変だ」と言ってみただけだろう。

 

ホリエモンが本音を語っている。

「実業家の堀江貴文氏が13日、自身のツイッターを更新。北朝鮮が3月下旬以来となる弾道ミサイルを発射したことにより、「Jアラート」が一時、国民に避難を呼びかけ、朝のテレビ番組が次々と臨時ニュースに切り替えた騒動に持論を展開した。

「何度も言うがあれは明らかに実験なわけ。日本の領海や領土に落としたらキム王朝が滅びるので、そこはかなり注意深くやってる。騒いでる日本政府がおかしい。まあもしかしたら防衛利権なのかもしれんが」

 

「大変だ」という素振りを大げさにしてみたのは、政府もまた同じだ。北朝鮮のミサイルが着弾するわけがないと。

ホリエモンが言う通りなのだ。

「何度も言うがあれは明らかに実験なわけ。日本の領海や領土に落としたらキム王朝が滅びるので、そこはかなり注意深くやってる。」

 

 

北朝鮮に本気で日本を攻撃などするわけがない。もしするなら、それなりの状況が煮詰まっているはずだし、ミサイルの弾頭には爆弾が装填されていなければならない。そんなことはないということは、日本の政府・防衛省もよく知っている。

ウクライナ戦争と同じだ。ロシアが何の理由もなくウクライナに侵攻するわけがないのだ。

 

危険と思しきことは、ミサイルが間違って日本に落ちてくることだ。これは被害が発生する可能性があるが、それはふつう「事故」というのである。

 

人工衛星も間違って日本に落ちてくる可能性がある。少し前に中国の人工衛星が地球のどこかに落ちてくるというニュースがあった。

「制御不能になった中国のロケットが今週末、地球の大気圏に再突入する。中国の大型ロケット「長征5号B」は「(2021)5月8日ごろ」に地球の大気圏に突入するとみられ、米宇宙軍が軌道を追跡しているという。ロケットの正確な突入地点は数時間前まで特定できない。」

 

もしこの人工衛星の落下が日本であるとしたら、Jアラートを発出するのか。しないだろう。全国民に避難を呼びかけるのか。しないだろう。落ちてきたら被害が発生する可能性があるはずだが、被害が想定されても地下鉄は止めないだろう。

 

つまり政府は余計なものを作ったために、北のミサイルが実験であっても方向が日本だったら、Jアラートを発出するしかなくなった。いや発出するのは別に構わないのである。しかし、それに付随した要求される行動が大げさなのである。

 

「北海道周辺に落下するものとみられます。北海道においては直ちに建物の中や地下に避難して下さい」

地下は安全だというのに、その安全な地下を走っている地下鉄をなんで止めてしまうのか理解に苦しむ。つまり、何かやっている素振りを示したいだけ、アリバイ作りなのだ。

政府もやっている振りをし、行政も鉄道も国民もそれに従う振りをする。誰もミサイルが落ちてくるなんて思っていやしない。

 

しかし、それは日本人の同調性のバカバカしさを示しているし、本音ではなく建前に従って動くことにみんなしようがないと諦めているのである。

これは、爆破予告の対応と同じではないか。

 

私は過去に爆破予告に大げさに対応して、犯人を喜ばせてどうするのかという記事を書いた。

みんな爆破予告なんて嘘だ、避難なんてやりすぎだ、とみんな思っていても、正論おじさんが必ず出てきて、それに対抗できないから嫌々避難するのである。

 

 

北朝鮮が日本を攻めてくることは今のところ考えられないが、日本を混乱させることをやることはあるかもしれない。その時はこのJアラートを発出させるように仕向ければよい。

ミサイルを日本の各地に向けて発射するだけで日本各地でJアラートが鳴り響き、日本人は一斉に避難を始め、行政もインフラもみんな麻痺するのである。

 

そして本当に中国が攻めてきたとき、Jアラートがオオカミ少年と化していて、Jアラートには誰も反応しなくなり、中国軍は日本を蹂躙するのである。