最近、ちょっと前の言葉をもう使われなくなったといって、死語として削除する辞書が話題となっている。

 

約8年ぶりに全面改訂される三省堂の国語辞典。

8年ぶりの改訂となる同辞典では、日常生活に仲間入りした新語など約3500項目を新たに追加される一方で、使われなくなった約1700の項目が削除される。

これらの中では「ミニディスク(MD)」が削除されることがネットでも大きな話題になっているが、これ以外では「パソコン通信」も姿を消すようだ。
削除の理由としては「最新の新聞や雑誌、ネットでほとんど使われなくなったもの、テレビやラジオで見聞きしなくなったものは、死語化したと判断して、言葉を削除している」とのことで、ほかにもIT関連では「BBS」も削除対象となっている。

(引用終り)
 

死語として削除される主な言葉

「キーパンチャー」「携帯メール」「ゲル」「コギャル」「コレクトコール」

「地味婚」「着メロ」「デタント」「トラバーユ」「ニュートラ」

「パソコン通信」「派手婚」「PDP」「BBS」「プラスチックマネー」「ペレストロイカ」

「ミニディスク」「メタルテープ」「モートル」「闇将軍」

等々。

 

辞書から削除する理由を「三省堂国語辞典」編集部は以下のように説明する。

「国語辞典は、今の日本語を映し出すので、現代の人が使わない言葉、通じない言葉は削除している。

 削除の基準は、最新の新聞や雑誌、ネットでほとんど使われなくなったもの。テレビやラジオで見聞きしなくなったものは、”死語化した”と判断し削除する。」

 

この「三省堂国語辞典」編集部はバカである。

「国語辞典は、今の日本語を映し出すので、現代の人が使わない言葉、通じない言葉は削除」するのなら、明治や大正時代に使われた言葉は全て削除しないといけない。

そうなると、古い小説、森鴎外や夏目漱石の文章でよくわからない言葉が出てきたとき、この「三省堂国語辞典」を調べても載っていないということだ。

もし古い言葉が載っていたら「現代の人が使わない言葉、通じない言葉は削除」するという方針に反しており、次の改訂版から全て削除しなくてはいけない。

 

しかし、そんなバカげたことがあるのか。この三省堂国語辞典編集部は辞書の意味を分かっているのか。

「現代の人が使わない言葉、通じない言葉は削除」するというのは、新語流行語辞典のことじゃないのか。

普通の国語辞典で死語になったからといっていちいち削除してどうするんだ
 

昔の本や新聞で昔の言葉や事柄が出てきてわからないときに辞典で意味を調べようとするんだろう!死語だから削除していたらそれは欠陥辞書じゃないか!

学校の先生も困るだろう。教科書で分からない言葉は辞書を引いて予習しなさいと言っても、生徒は、「先生、辞書に載ってませーん」と言うしかなくなる。
 

そもそもの間違いは、「日常生活に仲間入りした新語など約3500項目を新たに追加」したいということにある。つまり、新語を多く入れると辞書が分厚くなるから、死語と言う形で削除したくなるのだ。

 

辞書は新語が重要なのではない。「日常生活に仲間入りした新語など」は誰も知って使っているのだからむしろ辞書に載せる意味がないのだ。古く死語になった語こそ大事に載せるべきなのだ。

国語辞典・辞書とはことばの博物館のようなものか。

 

例えば民芸博物館や技術博物館でもう使わなくなったので、廃棄します、いうだろうか。逆だろう。使われなくなったから博物館に収めるんじゃないのか。

 

全くこの辞典編集者は、辞書を新語流行語辞典と勘違いしているのだ。バカなのだ。

自分たちで辞書を使ったことが無いのだろう。だからこういうバカげた発想をするのであろう。

辞書がどういう時に使われるかわかっていない、辞書編集者自身が辞書のことを知らないなんて、そんな辞書は売れないぜ!

 

ネットの当たり前の声。

・死語も残ってないと困ると思うんだが。ちょっと昔の読んで意味不明な場合はどの辞書を使えばいいんだ?

・古語辞典でも見ろってことか? 三省堂は「死語辞典」を出さんとおかしいよな。

・こうやって削除しなければならないのはなぜか。残しておくとページが増えて重くなったりコストが嵩んでしまうから。紙媒体の限界を感じるな。wikipediaに完敗するわけだ。

・知らない単語を調べるための辞書だから、むしろ死語になった単語ほど意味ある気がするけどな。現役で使われる事はないが、古い文献では説明なく当然のように使われてる単語、こういう時に役立つはずだろう。

・辞典こそ死語だろ。分厚い本のページをめくらなくてもネット検索で一発。用例も豊富に表示されるし、使われなくなった言葉の登録を取り消す必要もない。