最近のミスコンテストも出来レースでひどいのがチャンピオンになったりして醜態をさらしているが、漫才グランプリもミスコン化しているようだ。

無理やりおもろない芸人をチャンピオンに作り上げ、無理やり売り出そうとする。漫才界の石破茂現象か。

 

テレ朝のM-1グランプリは二年続けてチャンピオンに相応しくない全く面白くない漫才師を無理やり選んでしまった。これではグランプリの権威はガタ落ちだ。

 

去年は霜降り明星という気持ち悪い漫才師、今年はミルクボーイという田舎臭い昭和をイメージした古めかしい漫才師。選ぶ審査員もテレビ局か吉本興業からか指示されているのは見え見えだが、余りにも節操がない選定は、自分たちの権威も貶める、金のためなら何でもやりますという芸人に堕してしまっている。

 

おもろないので、M-1グランプリのチャンピオンの資格がないのがバレバレだから、それを誤魔化すためにテレビ局と吉本興業は悪戦苦闘していて、見ていて痛々しい。

 

「フジテレビ系「ワイドナショー2019年末SP」(後6・30)が28日、放送され、ダウンタウン松本人志が「M-1 2019」で優勝したミルクボーイに、「もう、高さでは勝てない」と独特の表現で若手の才能をたたえた。ミルクボーイは番組内でネタを披露。小学校や中学校にある「登り棒」を題材にしたもので、スロースタートから一気に爆笑の渦を巻き起こした。松本は「やりづらいけれども、それでも安定の漫才」とたたえた。(中略)

「高さでは勝てない。すごいなと思った」と敗北宣言のような言葉も飛び出した。」

松本もこんな心にもないお世辞を言わされて、内心困ったことだろう。しかし、会社の方針に従わざるを得ないのは、まるで下級サラリーマンのようだ。

 

次のヨイショは、名も知らぬお笑い評論家の記事だ。東洋経済オンラインに記事が載っているのだが、余りの嘘臭さに読んでいる方が恥ずかしくなってくる。

これはミルクボーイが可哀そうだ。褒めれば褒めるほど実力との差が広がって、幻滅感しか与えられなくなる。

霜降り明星は下手な漫才でも無理やりテレビで使いまくってごり押しして成功した例だが、ミルクボーイも二匹目のドジョウを狙っているのだろうか。

 

東洋経済オンラインに「ミルクボーイが「M-1史上最高」にウケた理由」と題してお笑い評論家ラリー遠田(こんな奴知らんけど)がホントに下手な漫才評価を書いている。漫才を分析しているのだ。

漫才で笑わせないので、「えーこの漫才はどこが面白いかといいますと…」というバカ評論となっている。

しかも、最後には、M-1のヨイショをし、そしてミルクボーイが最高と褒めちぎる。

 

「…2019年の『M-1』は「史上最もレベルが高かった」と言われている。実際、かまいたちや和牛の技術の粋を尽くしたようなスキのない漫才は圧巻だったし、新しいツッコミの手法を提示したぺこぱの漫才も衝撃的だった。それ以外のファイナリストもそれぞれに持ち味を出して大きな笑いを取っていた。

  ただ、そんな中で、ミルクボーイの漫才は頭一つ抜けた大きな笑いを取っていた。刀でスパッと斬るような技巧的な漫才ではなく、鈍器で力任せに殴りつけるような破壊力抜群の漫才だった。ミルクボーイは道なき道を暴走する「行ったり来たり漫才」でその名を歴史に刻んだ。

 

このお笑い評論家ラリー遠田もお金のためには、歯の浮くような記事を書くしかないのだなあ。情けない。

ミルクボーイってのは、見るからに高齢者ウケの昭和漫才のイメージそのものではないか。昭和のいる・こいるとか、おぼん・こぼんの類いの漫才師だろう。

 

全国老人会(そんなものはないが)主催のグランプリなら優勝してもいいが、一応最先端の漫才師が覇を競ったのではなかったか。それにしてはかまいたち以外の漫才師もろくなものが残っていなかったから、そもそもの選定誤りなんだろう。

 

恐らく一番怒っているのは、実力のある現役漫才師たちだろう。こんな奴がチャンピオンなら、何をやったらチャンピオンになれんねん、と。頑張る方向性が見つけられないのである。ミスコンテストと同じだ。

 

主催者もこんな馬鹿げたことをやっていたら、視聴者も見放すし、芸人自体も見放してしまうだろう。

猛省を促したい。真面目にやれ!

霜降り明星もミルクボーイもテレビ局は使うな!

 

審査員もこんな下らないところに出ていると本人も見放されてしまうから辞退した方がいいと思うがね。