地球深部探査船「ちきゅう」が紀伊半島南東の太平洋沖を掘削していたが、失敗して断念したそうだ。

なんだかこの掘削に皆さんいたく期待していたらしい。

大深度地下岩盤の岩を採取すると、そこに地震原因が隠されていて地震発生の仕組みの解明や地震の本質に迫ることができると期待していたようだ。ほんとうかねえ。

 

「静岡県から九州沖に至る南海トラフではプレート境界が急激に滑り、マグニチュード(M)8級の巨大地震が100~200年間隔で発生。政府は30年以内にM8~9級の地震が起きる確率を70~80%と試算し、大きな被害を想定している。

このため境界付近の岩石を採取し状態を分析すれば地震発生の仕組みの解明や切迫性の把握につながり、防災に役立つと期待されていた。」(産経新聞)
 

海洋研究開発機構(JAMSTEC)の江口暢久という研究者が言っています。

「深海研究におけるひとつの大きなネックは、「見えない」ことです。地震なんかにしたって、セオリーとしては、発生のメカニズムはわかっているけど、じゃあ、実際に地震の原因となる物質って、「いったい何なの」と、わからない。音波を飛ばして「見える」ようになって、そこに断層があるとわかっても、そこが、どんな物質で出来ているのかまでは、「もの」を採らなきゃ、わからないんです。」

2018.6.25 「深海」ほぼ日刊イトイ新聞より)

 

でも「発生のメカニズムはわかっているけど」っていうのがそもそも間違いなんです。間違った理論からデータをいくら探しても正しい結論は出て来やしないんですが。地震の原因となる物質」なんていう発想がそもそも変だ。

 

「アメリカの研究船も、まだ「2000メートル」くらいまでしか、掘ったことがないんです。でも「ちきゅう」では、これを、5000メートルくらいまで掘るんです。大袈裟じゃなく、そのことで、われわれ人類は、いまだ、誰も見たことのない世界へと、突入していくんですよ。」

 

この物言いに人類初前人未踏の作業をしているという興奮が良く出ているが、残念でした。失敗でした。

 

産経新聞
「日本列島を載せた陸側の岩板(プレート)の下に海側のプレートが沈み込み、巨大地震を引き起こす南海トラフについて、紀伊半島南東の太平洋沖を掘削して海底下約5200メートルのプレート境界面の状態を調べ、地震発生の仕組みを探る計画に着手していた海洋研究開発機構は2月8日、境界の調査を断念したと発表した。
 同機構は昨年10月、世界最高の掘削性能を持つ地球深部探査船「ちきゅう」を使い調査を開始。同12月、科学掘削の世界最深記録となる海底下3262・5メートルまで掘削したが、地盤が脆弱で穴が崩れ、掘り続けられなくなった他の経路での掘削を模索したが、適切な方法が見つからなかったことからプレート境界への到達は不可能と判断した。

 今回の調査計画の費用は約60億円。同機構では「境界への到達は無理でも、今後は少しでも多くの試料を採取し、地震が発生する仕組みの理解に役立てたい」としている。

「掘った穴が非常にもろい現象が起きました。ドリルビットが何かに挟まって回らない、抜けない現象が起きた」

想像以上に地下の圧力が高いほか、崩れやすい地層や固い岩盤に阻まれ、掘削ポイントを何度も変更するなど掘削作業は難航を極めた。その結果、今ある装備では、巨大地震の震源域まで、これ以上掘り進めることができないと判断するに至った。」

 

途中の岩石は採取できたようですが、その写真を見て、地震爆発論の石田昭氏は、「犬の糞」のようなものでしかない、と表現しています。

「このような資料がたとえ得られたとして、このような資料を解析してどうして「地震の発生メカニズム」に結びつくのでしょうか。
岩盤とは程遠い「空隙だらけの犬の糞(の化石)」状態の資料を得て“妄想”を逞しくするのは止めて欲しいものです。上品に言い換えたとしても、「ウエハース」のような構造です。こんな「犬の糞」や「ウエハース」のような構造に歪エネルギーが蓄積されるわけがありません。」

(石田昭 新・地震セミナー 2019.2.8

 

石田昭氏が更に続けます。

「掘削した穴が崩落してしまうほどの脆い地盤であることは予想もしていなかったことだと思います。

「岩盤に蓄積されたひずみエネルギーが開放されて、巨大地震が起きる」と言い聞かされて来ましたが、実体は「穴が崩れて掘れない」程度の地盤のようです。砂浜のような脆弱な地盤のようですが、そんな場所に「歪エネルギー」が蓄積されるわけがありません。」
 

彼ら定説地震学者にとってはやぶへびな結果となりましたが、掘削は失敗したのではなく、ある意味成功したのではないでしょうか。3200メートルというかなり深い岩盤が脆弱であったことがわかったのです。

そしてこんな脆弱な岩盤では「歪エネルギー」が蓄積されるわけがない、ということも分かったのではないでしょうか。

つまりプレートには「歪エネルギー」が蓄積されない、プレート理論による地震原因は誤りだということが証明されたのではないでしょうか。

 

そして「歪エネルギー」が地震原因ではないことを証明するとともに、地震爆発論の正しさを同時に証明していると見ることができます。

石田昭氏が更に言います。

今回の掘削は「地殻の底部には「岩石成分が溶け込んだ水」が移動している空間の存在」を証明したことになるのではないでしょうか。

このウエハース構造のどこかに、解離水が蓄積されれば、温度の移動によっては着火し爆発(地震)現象となるのではないかと推定されます。
少なくとも、このような空隙の多い地盤に歪が蓄積するということはありえません。


地球の内部に関してはまだ誰も見たことも、到達したこともありません。海底下の5kmまでも掘れませんし。ロシアのコラ半島でも、12kmほどで掘削に失敗しています。ドリルが落下したり、熔解したそうですが、大きなプラズマの空隙が存在しているのでしょう。
地殻やマントルは学者が考えているようなきっちりと詰まった固体物ではなさそうです。」

(石田昭 新・地震セミナー 2019.2.9

 

「地震爆発論では、どのような脆弱な空間であろうと、解離ガスが蓄積される空間であれば、着火して爆発し、地震発生の原因になります。」ということですので、「空隙だらけの犬の糞(の化石)」状態の岩石サンプルも重要なことを表現していたことになりますね。
 

しかし、地震学者は言い訳やおとぎ話、見てきたような嘘話をたちどころに作るのが得意ですから、どんなに困ったことが起きても、またどんなに説明できないデータが突きつけられてもいとも簡単に解決してしまうでしょう。彼ら地震学者は素晴らしい超能力を持っているのですから、別に何とも思っていないかもしれない。

 

例えば、こんな言い訳。

海底下3kmで、地盤が脆弱だったが、もっと深部は固い岩盤でできており、そこには歪が非常に溜まっている。今回の掘削が海底下3kmで終わったのは大変残念だ。引き続き海底掘削プロジェクトを推進すべきと考えている。

とかなんとか。

 

今回の掘削費用だけで約60億円もかかっているといいます。

「過去の課題を乗り越えながら今も常に新しい成果が得られていることは変わらない。必ずや地震発生帯に関しての新しい知見が得られると思う」と語っているようですから、まだ税金の無駄使いをするつもりなんですね。

 

どこまで掘っても出てくるのは「犬の糞」(石田昭氏)ですよ。

間違った地震理論を改めて、地震爆発論に基づく調査をして有意義な結論を出すべき時ではないでしょうか。