石田氏のホームページ「新・地震学セミナー」に苫小牧CCSに関する新情報が書かれていましたのお知らせします。

 

「苫小牧のCCS大規模実証試験はこれまで、萌別層という浅い地層に圧入していましたが、今年2月になって、滝ノ上層という深い地層に80トン圧入しています。萌別層よりも深い滝ノ上層へ8月は65トンが圧入されています。

今年1月に紹介した時点では累積圧入量が12.3万トンでしたが、7ヵ月後の8月には20.6万トンを超えています。今年になって大量の圧入が行なわれたようです。しかも、より深い滝の上層への圧入も始まっていました。その途端に地震となったようです。」

 (引用終り)

 

1月の時点では、石田氏は次のように書いていました。

「…12万トンの液体が注入されると、同じ量の地下水がどこかへ押し出されます。
地下水の先端部分が高熱地帯に達していた場合、たとえば近くの樽前火山の火道に連なっていたりすれば、解離ガスの発生につながり、地震を引き起こす可能性があります。地下水は全て繋がっていますから、樽前山は遠くにあるといっても、圧力をかけて移動させるのですから影響は免れません。

 昨年1月からの作業でどの程度の「地下水移動」を起こしているのかは分りませんが、私は南海トラフの地震よりも危険性が高いのではないかと心配しています。」

(引用終り)

 

 より深く、より大量に液化CO2を圧入した結果が、即地震になって現れたのです。長岡では圧入後4年間で2回の地震(中越地震、中越沖地震)が起きています。

 このまま、何食わぬ顔で日本CCS調査(株)が、液化CO2の圧入を継続すれば、長岡のように何度も地震が起きる可能性があります。

次もまた厚真町というわけではなく、海側かもしれません。そうなれば津波が発生するでしょう。

 

(注)日本CCS調査(株)のホームページを見たら、9.6付けで次のようなお知らせが載っていました。9月1日より圧入を停止しているとのことだが、タイミングが良すぎる感じがする。

 

2018年9月6日(木)午前3時8分、胆振地方中東部を震源とする地震が起こりましたが、CCS実証試験の全設備には異常がないことを確認致しました。 なお、地層への二酸化炭素の圧入については、9月1日(土)より、供給元の都合により停止しています。

 

 苫小牧CCSを実験している日本CCS調査(株)は、全く危険性を感じていないのでしょうか。

日本CCS調査が発行しているホームページ「日本CCS調査(株)からのお知らせ」をみると、地震を気にしている跡がありました。

 

「苫小牧市で観測された直近の有感地震」「苫小牧市周辺の自然地震発生状況」という題を付けた資料です。

直近の有感地震のページに、2018823日にかなり離れた青森下北半島東海上で起きた震度1の地震の状況が載せてありました。

つまり、気にはしているものの、影響はないと考えているのではないでしょうか。

 

しかし、9月6日の震度7の大地震が発生したことを、次に更新されるこのページ「苫小牧市で観測された直近の有感地震」にはどのように載せるつもりでしょうか。

 

わずか20キロしか離れていないところで起きた大地震ですが、CCS実験の影響とは考えられませんとでもいうのでしょうか。それとも、社内では、「こりゃ大変だ、圧入を減らそうか」と検討しているでしょうか。

 

どちらにしても、圧入を即座に止めない限り、もう一度と言わず、

何度も苫小牧近辺で地震が発生する可能性があります。

 

 これを真摯に受け止めて、CCS実験の中止、千葉等へ拡大は取り止めることになれば被害は最小限になるとともに、地震爆発論が日の目をみることになると思われます。