次々と新しい事実が出てきて、貴乃花による相撲協会に乗っ取り謀略事件に発展しつつある。もう日馬富士暴行暴行事件はどうでもよくなったようだ。

 新事実は日馬富士に有利なものばかりだ。特に医師の診断書へのコメントがこれまでの報道を全く覆すものとなっている。

 

 それに比べて貴乃花の企み疑惑が次々と明るみに出ている。

例えば2日貴乃花への協会の聴取への返答は「ビール瓶で殴られた」「頭部裂傷」「相撲の出来る状態ではない」だったそうだが、医師の診断書へのコメントと比べると、貴乃花は大げさな貴ノ岩の怪我の症状は全く嘘だったことがわかる。

医師は場所に出場しても差し支えないといっている。つまり、この診断書は貴ノ岩休場の証拠になっていないのだ。単に骨折の疑いを貴乃花が協会に大げさに伝えて、無理やり休場させたのだ。

その目的は相撲協会を揺さぶり、八角理事長のマネジメント能力不足のせいにして追い落とすことにあったと思われる。

 

暴行事件のあと、本人どおしは仲直りをしているのに、貴乃花は無理やり被害届を警察に出して協会には知らん顔をしている。

これは前回私が指摘したように、この被害届を何かの武器として使うためだったのだ。恐らく、理事長選で有利にするために週刊誌にリークするとか。

 

テレ朝羽鳥モーニングショーに出てきた元相撲記者の山崎という老人は、貴乃花の味方らしく、八角理事長が信用できないから、報告してもキチンと扱われない。だから、警察の手に委ねたのだと馬鹿げた理屈を作って貴乃花を擁護する。

しかし、元NHKの相撲記者の杉山氏は、理事で巡業部長の貴乃花は会社で言えば取締役に当たる。巡業部長として知り得たことは会社のトップに報告するのは当然ではないか、と反論。

全くその通りだ。八角が信用できないから報告しなかったなんていうのは理屈になっていない。まさに苦し紛れだ。

 

しかも、相撲協会の危機管理が機能していなかったと協会のせいにする論調もあるが、機能しないようにしたのは相撲協会という組織ではなく、理事巡業部長の貴乃花が報告を怠ったことからきている。つまり取締役の職務専念義務を放棄しているという点及び隠蔽で貴乃花は重大な違反行為を犯しているといえる。

 

貴乃花は何だか小池百合子にそっくりだ。現執行部を古い体質と決めつけ、中身もないのに改革を叫ぶ。しかし目的は権力者として頂上に昇りたいだけなのだ。

小池が思わぬところでコケたように、貴乃花も下手な策を弄して、高転びに転ぼうとしている。

貴乃花の策は拙劣だった。練りに練った計画とは到底思われず、降って湧いた貴ノ岩暴行事件を思わず謀略に使ってみようと思いついたのだろう。だから、ほころびが次々と出てくる。

 

日馬富士の暴行が当初の報道よりわずかなものだったことがわかれば、処分はそこそことなり、引退という最悪の事態は避けられるかもしれない。

(もし、日馬富士が引退となれば貴ノ岩の立場は最悪だ。親方に利用されたとはいえ、モンゴル力士からは仲間はずれの仕打ちを受けるだろうし、モンゴルで絶大な力を持つ朝青龍からも総スカンを食い、モンゴルでは生きていけなくなろう。だから、貴ノ岩は日馬富士に引退してほしくないと言っているとの報道もある。)

 

日馬富士の処分が済んだら、貴乃花の理事・巡業部長としての責任を問われるだろう。理事の解任は当然だが、相撲界追放処分もあるかもしれない。

あれだけ八角理事長に反発・無視し続ける貴乃花を理事長が許すわけがない。今回は貴乃花の嘘が発端なのだから厳罰で臨むだろう。

マスコミも世間も貴乃花に全く味方をしていないから、孤立無援だ。

 

 一番の被害者は貴ノ岩だ。こんな親方のいる部屋にこれからもいられるだろうか。

おっとその前に、貴ノ岩はいつまで休場しているのか。

「全治2週間という診断については、先月26日から今月8日までの2週間という意味で、退院した11月9日の時点では状態は安定していて、相撲を取るのに支障がないと判断した。病院としても重傷であると報道されていることに驚いている」(医師のコメント)

医師のコメントからすれば休場していること自体がおかしいということになる。

 

早く相撲を取りたいだろうが、貴乃花が出場を許さないだろう。このままでは十両転落だ。

今貴乃花にとって、貴ノ岩の出場なんてどうでもいい。自分の身の潔白のための屁理屈をどうするか考えるのに忙しい。

ならば、相撲協会自体が貴ノ岩を早いところ呼び出して、再度医師の診断を受け、出場を決めてやることだ。