リアル鬼ごっこ/脚本の教科書に載るくらいの立派な脚本 | 読ログ

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今までに見たことのない素晴らしい文章で有名になったリアル鬼ごっこ、その映画ヴァージョンです。
並行世界ものムービーとして非常に素晴らしい出来です。
ひぐらしのく頃にや、ぼくらの。の小説版と漫画版、鋼の錬金術師シャンバラを往く者のように、並行宇宙ものの醍醐味というものは“あの環境でこれこれこうした人間が”“別の世界でこれこれこうなってる”っていうギャップと、そして、運命の交差する地点では、結局同じ行動をとってしまったり、同じ人物と親友になったりすることです。なぜだかわからないけれど、そういう設定や物語の展開に非常に震える。たぶん、運命とかそういうものにたいして僕も人並みに感じ入るところがあるからでしょうか。(一昔前なら、そういうパイは前世もの、僕の地球を守ってとか、セーラームーンとか、海のオーロラとかが持っていったと思うし、前世ものの人気は一部地域では健在だ)
そして、異文化コミュニケーションものとしても非常に素晴らしい。お約束をしっかりととらえてくれている。元の世界で友人だった眼鏡とチビがあっちの世界にいってゲイになってるとか(並行世界で明らかにキャラが変わってるとかすごいわかりやすいし爆笑)それを脚本の効果として最大限に使っている。(並行世界に飛んで最初に遭遇ということで、こここが異世界であることの説明と、ギャグを同時にクリア!)予告編でも出てる、「日本の王様だよ!!」は本当に素晴らしい名台詞。藤子マンガだったら絶対シラケ顔をしてるやつが画面に入ってる。
ストックキャラクターの傾向も非常にうまく使っていて、主人公がすごい主人公ぽいキャラクター設定になってるし、ひろしが異世界でもこっちの世界でも、ああ、こいつ死ぬな…って思わせてくれる。たぶん、脚本数十回直している気がする、そうじゃないとこの完成度は出ないよ。開始5分でキャラクターの関係性とキャラクターを説明して、とかすごい教科書に載るくらい立派な脚本。
脚本家の人はまだ無名ですがこれから大成するんじゃないかな。
あと、ラストの落ちがひどい。すごい。
妹が、(本当の意味での)インターネット中毒でひきこもってる(本当の意味で)。いったいいくつの並行世界とつながってんだよ。お前本当は自閉症なんかじゃないだろ、自分の意志で引きこもってるだろ。
最後に行った異世界で、眼鏡とチビの二人が出てこなかったのだけが不満。それ以外は非常に満足のいく出来でした。
星5つ。

リアル鬼ごっこというよりは、異世界ドリフトものでした。


ネットで感想をみると凄い不評なんですね、たぶん原作ファンに。まあ、原作の西暦3000年がもうあれだしなあ…。それを当然って考えると本当に…。
いい出来の映画になると、レベルの低い人からの評価が逆に下がるっていい見本なのかもしれない。