昨日は火災出動
とある婆ちゃんが住んでいる家が焼けた。
ついでに、その家には、いい年こいたニートもいた。
そいつが家に火を放った。
事件性があるってんで(放火なんだからモチロン大事件だ)、
警察の鑑識が入ることになった。
鑑識は、婆ちゃん(幸いなことに家を空けていて無事だった)から
聞いた情報を基に、証拠品を漁りたいらしく、俺たち消防団員に
瓦礫の除去を依頼してきた。
カベも崩れ落ちて、かなり心もとない、炭化した柱と、ベニヤみたいな
筋交いで、かろうじて建っている「家の残骸」に入った。
んで、スコップで瓦や、カベを外に運び出したわけだ。
震度3くらいの地震で簡単に崩れそうな「家の残骸」。
さすがに現場に入る前に、ケータイで家族の写真を見直した。
で、見つかったガソリン缶。
瓦礫を運び出しながら俺が見つけたのは、
藤の果物かごに入った、4個の「みかん」
おそらく夕食の後にでも食卓を彩るはずだった「みかん」は
煤けた世界でも、なぜかキレイにみかん色のまま焼け残っていた。
普通に訪れるはずだった「みかん」のある夕食後のひとときは、
婆ちゃんの家には訪れてくれなかった。
みかんがキレイすぎて、婆ちゃんと家族の食後を思うと、切なくて切なくて。
一人のニートが、その食後を幻想に変えてしまった。
フリーターでもいいじゃねぇか。
貧乏でもいいじゃねぇか。
外に出て働けや。
俺だって、それなりに頑張って勉強して、難関の大学行って、
なのに今、工場で派遣だ。
今は、つまらない人生だなぁと、自分を惨めに思うときもある。
自分の命なんか奪ってもいいから、
せめて婆ちゃんの食後を奪わないであげてほしかった。
とある婆ちゃんが住んでいる家が焼けた。
ついでに、その家には、いい年こいたニートもいた。
そいつが家に火を放った。
事件性があるってんで(放火なんだからモチロン大事件だ)、
警察の鑑識が入ることになった。
鑑識は、婆ちゃん(幸いなことに家を空けていて無事だった)から
聞いた情報を基に、証拠品を漁りたいらしく、俺たち消防団員に
瓦礫の除去を依頼してきた。
カベも崩れ落ちて、かなり心もとない、炭化した柱と、ベニヤみたいな
筋交いで、かろうじて建っている「家の残骸」に入った。
んで、スコップで瓦や、カベを外に運び出したわけだ。
震度3くらいの地震で簡単に崩れそうな「家の残骸」。
さすがに現場に入る前に、ケータイで家族の写真を見直した。
で、見つかったガソリン缶。
瓦礫を運び出しながら俺が見つけたのは、
藤の果物かごに入った、4個の「みかん」
おそらく夕食の後にでも食卓を彩るはずだった「みかん」は
煤けた世界でも、なぜかキレイにみかん色のまま焼け残っていた。
普通に訪れるはずだった「みかん」のある夕食後のひとときは、
婆ちゃんの家には訪れてくれなかった。
みかんがキレイすぎて、婆ちゃんと家族の食後を思うと、切なくて切なくて。
一人のニートが、その食後を幻想に変えてしまった。
フリーターでもいいじゃねぇか。
貧乏でもいいじゃねぇか。
外に出て働けや。
俺だって、それなりに頑張って勉強して、難関の大学行って、
なのに今、工場で派遣だ。
今は、つまらない人生だなぁと、自分を惨めに思うときもある。
自分の命なんか奪ってもいいから、
せめて婆ちゃんの食後を奪わないであげてほしかった。