今、バスケのアニメ映画がはやっているとか。
バスケットと言うとこの話を思い出します。
長い間塾をやっているといろんな生徒に出会います。
最近、体験入塾が結構あります。
体験入塾の時に、「なんか部活やっている」と必ず聞きます。
その時に、「吹奏楽です」と言われると、
必ず、ある卒業生の女の子を思い出します。
もう何回か書いたので知っている方は読み飛ばしてください。
その子は、口数の少ない、そして成績の良い子でした。
その子が、中学3年生の時のことです。
吹奏楽部に所属しているのは知ってました。
友達と私のところに質問に来た時のことです。
友達が、「英語でオウンてどういう意味ですか」
という質問をしてきました。
「-自分の-と言う意味でさ、サッカーでよく言う
オウンゴールのオウンだよ」と教えたところ
小さな声で「私、やったことがある」と言うのです。
「でも、君は吹奏楽部だろう」
「私、1年生の時はバスケット部だったの」
「バスケットなら、まず、オウンゴールはないだろう」
「ううん、1年生だけど中体連に連れて行ってもらって
試合中に監督がメンバーチェンジで私を呼んだの。
私、焦って何が何だかわからないうちにコートに入って
入ったとたんに先輩からパスが来たので
思わずドリブルしてゴールにシュートをしたの。
普段は入らないのにその時に限ってきれいに決まったの。
うれしくて、後ろを振り向いたら、なぜかみんな遠くにいるの。
はっと気がついて、よく見てみたら自分のゴールだった。
監督がすっごく怒って、私を呼んで、即選手交代になったの。
試合は負けるし、みんなからは白い目で見られるしで
しかたなくバスケット部をやめて吹奏楽にはいたの。」
そのさびしそうなまなざしに、私は笑うに笑えず、
「そうか残念だったね。でも記念のゴールだね」
そういうのが精一杯でした。
その子は、高校でも吹奏楽を続けるそうで、
こちらのほうが楽しいと言っていました。
人生をちょっと変えた珍しいオウンゴールでした。
きっと青春の思い出になっているでしょう。
もしかしたら黒歴史かな。
その子は、無事に、希望する高校に入れたし、
きっと楽しい高校生活を送ったことでしょう。
もう社会人になって、お母さんになってるかな。
少年少女達よ、どんなことにもくじけずにがんばれ!!
明るい未来が待っています。
さあ、今日も一日頑張ります。
このブログをご覧の皆様の
今日が良い一日でありますように。