通潤用水 小笹円形分水(山都町) | 土木とボク

通潤用水 小笹円形分水(山都町)

おはようございます。
暑い日が続きますね。ちょっと涼しい気分になるには、水辺がいいかと。
円形分水とか、どうでしょう?
 
こんな遠くから農業用水を引いていたのかと思うと、時代は違えどローマ人の偉業も日本人も同じだなぁ。
通潤橋の約6キロ上流部、山都町小笹地区にある、円形分水。
昭和31年に現代土木工学による円形分水法として設計された。
 
 
水田面積に応じて水量を公平に分配するために作られた。
内径6.3mの円筒から水が溢れるのだが、全方向に均等に溢れるため、比率に応じて正しく分配される。
地域によっては、円筒分水とも言われる。
 
目に見える形で水量が分かれているため、水争いの解消に役立っている。
パッと見てわかる公平さ、透明性というのも人間にとってはとても大切なんだね。
そして、まあるい形がまあるく解決してくれるのかもしれない。円は美しい。

 

平等かどうかを確認するには、目に見える形にしないといけない。

数字で表すのもその一つだが、パッと見でわかることも大事。

わざわざ3D-CADで立体にして、見える化するのもそのため。

人間が見てわかるようにする、平たく言うと、誰でもわかるようにする、それは大事だし必要なこと。

 

この水が通潤橋を超えて農業用水として届けられる。

ここもまた国宝の一部として重要な土木遺産だと思う。

ぜひ一度、見てもらいたい。