ちょっとロンを救済。


P.419 食べ物のないときと分霊箱を持つ順番とが重なると、ロンは思いっきりいやなやつ

なった。


間違いではないのかもしれないけど。

unpleasant だから不機嫌ぐらいでは? いやなやつでは、ちょっとロンがかわいそうな気が。


UK版P.237 Whenever lack of food coincided with Ron's turn to wear the

Horcrux, he became downright unpleasant.


試訳:食べ物のないときと分霊箱を持つ順番とが重なると、ロンはあからさまに不機嫌
なった。



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P.420 (ヴォルデモートが)何年も亡命していたアルバニア、


亡命?と思って見直したら。


UK版P.237 then Albania , where he had spent his years of exile:


exile でした。確かに亡命って意味もあるけれど。亡命は政治的、宗教的に迫害を受けて国外へ

逃げることのような。ある意味、ヴォルデモートは魔法省とは相いれてない訳だから、ありかも

しれないけど…。でも、やはり人間とは違う価値観で生きている魔法界に亡命は合わない気がする。

試訳:何年も放浪していたアルバニア



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P.421 どこか一ヵ所、ヴォル――」 (ハリー)

    「おっと!」 (ロン)


UK版P.238 if there was one place Vol―'

    ' Oi ! '


話し合いが続くな中、二人は険悪です。ロンはヴォルデモートを名前を言おうとするといちいち

注意をします。そんな中、 「おっと!」 って言うかな?もうこれで何回目?って感じで、ロンも

イライラしているだろうし、 ' Oi ! ' なんだから普通に「おい!」とか「ちょっと!」でいいのでは?

' Oi ! ' は注意を促す時なんかに使われる。「おっと!」 は違うのでは?



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P.423 「土台を掘ってみる?」ハーマイオニーが捨て鉢に言った。


UK版P.239 ' We could try digging in the foundations ? ' Hermione suggested

half-heartedly.


たいしたところでないけども。捨て鉢とはやけくそになること。ヴォルデモートのいた孤児院を探し

にロンドンまで来たものの、そこには高層ビルが建っていた。そこで、ハーマイオニーは上記の

台詞を言うのだが、half-heartedly は、その単語の直訳どおり、「心半分に」。つまり、身が

入らないとか、気乗りしないってことではないか。なんか、いっつも思うんだけど、人柄を悪く

する方に訳されている気がするよ。


試訳:「土台を掘ってみる?」ハーマイオニーはやる気がなさそうに言った。


ちょっと文章としては変だな。本気ではなさそうな提案をした。とか?

おざなり?これだといいかげんなになっちゃうか。半信半疑?

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P.428 「シーッ!黙って!」


UK版P.241 ' Shut up now ! '


ちょっと他のと書き方が違うのは、説明しやすいかな?と思ったので。

原書でイタリック(斜字)で書かれているものは、バカの一つ覚えみたいに太字で書かれている

日本語版。ここでは、now ! が、シーッ!と訳されて太字になっている。意味ないじゃん。now !

強調しなきゃいけないのに。シーッ!を強調してどうする。


試訳:「今すぐ黙って!」



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P.429 川の流れとははっきり違う水音が数回して、捕まった魚がじたばたと肌を叩く音

聞こえた。


魚はって言わないよね。それに、P.428-29で川の流れの音って表現がよく出てくるんだけど

それを日本語ではせせらぎというんではないか。


UK版P.242 There were several distinct splashes and then slapping sounds of

fish against flesh.


試訳:川の流れとはあきらかに違う水しぶきがあがり、(呼び寄せた)魚が身を叩きつける

音が聞こえた。


P.448には川の瀬音っていうきれいな日本語出てきます。



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P.430 別の男の声が聞いた。感じのいい、心地よい声だ。


UK版P.242 asked a new, mellow and pleasant voice;


せっかく new となっているのに、別な男ではいまいち状況が分からない。ハリーたちのテントの

近くに来たのが誰なのか、聞き耳(伸び耳だけど)を立てているところ。ここまでに分かっているのは

最初に英語を話していたいた人間で疲れた声と表現されている。そしてゴブリンの二人。そして、

もう一人登場!私なら、これまでに聞いたことのない声がした。ってするなぁ。だったら別でも可?


試訳:新たな声がした。柔らかな心地よい声だ。



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P,436 「つまり、ウィーズリー家の子どもたちが、これ以上傷つけられるのはごめんだよ。

どうなんだね?」


トンクスの父テッドが、ジニーがスネイプの部屋に忍び込んで罰を受けたという話をきいて

心配になって聞いた台詞。


UK版P.246 ' I mean, the Weasleys don't need any more of their kids injured,

do they ? '


なんか違う気がしたのは気のせい?この邦訳だとごめんだよはテッドの気持ちだよね。

でもテッドはウィーズリー家の気持ちになって答えてるんだよね。

直訳すると「つまり、ウィーズリー家は、これ以上子供たちが傷つけられる必要はないだろう?」


ごめんだよを使うならば


試訳:「つまり、ウィーズリー家だって、これ以上子供たちが傷つけられるのはごめんだろう

からね」


試訳:「つまり、ウィーズリー家はこれ以上子供たちが傷つけられなくてもいいだろう?」


P.451 ロンの台詞でこれがもう一回リピートされてます。



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上の台詞に対するグリップフックの答え。


P.436 「私の知るかぎりでは、ひどい傷害は受けなかったらしいですよ」


ゴブリンは人間の言葉(この場合は英語)が得意ではないというつもりなのか、堅苦しい日本語に

訳されている。確かに原書でも固い言葉が使われている箇所もある。でもこの台詞は、そういうん

じゃなくて日本語がおかしいと思う。


UK版P.246 ' They suffered no serious injury, as far as I am aware. '


試訳:「子どもたちに深刻な怪我はなかったようです、私の知る限りでは」



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P.436 「君はまさか、ポッターがそれにかかわっていると思うなんて、そんな戯言(たわごと

とルビ)を言うつもりはないだろうね?」


UK版P.246 'You're not going to sit there and tell me you think Potter had

anything to do with it ? '

戯言にあたる部分が見つからない。


試訳:「君は(そこに座って、)ポッターがそれに関係していると思うなんて言うつもりじゃ

あるまいね?」



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P437 隠れていないで、いまこそ正々堂々と戦い、レジスタンスを集結しているはずだろう。


UK版P.246 ... he'd be out there now fighting, rallying resistance, instead of

hiding.


カタカナでいけるものも徹底的に訳しているくせに、レジスタンス。ま、アニメとかで使われるから

まるっきり分からない言葉ではないけど、抵抗勢力とか反乱軍とかあるのにね。


試訳:隠れていないで、抵抗勢力を集め戦っているはずだろう。



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素朴な質問。officeの訳し方なんだけど。P.434でスネイプの部屋という言い方が出てきた時、

これって今や校長室なのでは?と思っていた。(UK版P.245 Snape's office)でもofficeを部屋と

訳しても間違いではないので、スルーしてた。この部屋は、グリフィンドールの剣があるので、

あきらかに元ダンブルドアの部屋であって、スネイプが先生時代に使っていた地下の部屋では

ない。


でも、P.439で今度はダンブルドアの校長室(UK版P.247 Dumbledore's office)という言い方になる。

同じ部屋なのにね。ま、読めば分かるんだけど。