P.249 ハリーはしつこいと感じ、頭が混乱した。その上ハーマイオニーのギョッとした声に
も追い討ちをかけられた。
UK版P.144 Harry felt badgered, confused, and Hermione did not help as she
said in a frightened voice,
badger を辞書で引くと、確かに(質問などで)困らせる、〈人に)ほしいとせがむ、
〈人に〉(…するように)しつこく言う とあるのだが。
ヴォルデモートの怒りを感じたハリーに、ロンがしつこく自分の家のことを聞いたから混乱した
というころでは。ハリーは、家族を心配する親友の質問をしつこいと思う人間ではないと思う。
さらに、ギョッとした声…ってありなんでしょうか。これも辞書には出てくるけど。
試訳:ハリーはロンにせがまれて頭が混乱した。その上ハーマイオニーのおびえた声に
も追い討ちをかけられた。
おびえた…というよりもハーマイオニーは心配そうな声なのかも。
P.253 クリーチャー語る
UK版P.146 Kreacher's Tale
メモです
P.254 ダドリーと同じように、誰が遺棄されようと虐待されようと、自分の身に降りかから
ないかぎりは、平気で眺めていられたのだろうか?
UK版P.146 Had he been like Dudley, content to watch neglect and abuse as
long as it did not affect him ?
遺棄されようとって、死体遺棄っぽいなぁと思って。置き去りにするっていう意味があるか
ら、間違いじゃないんだろうけど。今は、日本語でも児童虐待とかでネグレクトという言葉も
使うし。放置される、無視される、粗雑に扱われる、親の義務を怠たるなど育児放棄の意。
be content to 喜んでする なのでニュアンスが弱いかと思ったけど。平気の方が自然?
試訳:ダドリーのように、自分の身に降りかからない限り、育児放棄や虐待を喜んで
見ていられたのだろうか?
P.255 何の説明もなしに遺された謎の品々を思った。
UK版P.147 he thought of mysterious object left, without , in Dumbledore's will,
メモ
P.257 隣はシリウスで、無頓着なのにハンサムだ。少し高慢ちきな顔は、
UK版P.148 Beside him was Sirius, carelessly handsome, his slightly
arrogant face
carelessly は確かに無頓着と出てくるが、さりげなく…という訳も出てきたのでそっちの
方がしっくりくるなぁと思って。辞書頼みはいけないけど。高慢ちきなって、品のない言葉。
試訳:隣はシリウスで、さりげなくハンサムだ。少し横柄に見える顔は、
高慢でもいいですけどね。不遜が一番シリウスにぴったりかとも思う。
P.269 シリウスと同じく黒い髪で少し高慢ちきな顔だが、背は兄より少し低くやや
華奢で、往時のシリウスほどハンサムではない。
弟レギュラスも高慢ちきですか…。そして往時なんて急に出てくるし。
UK版P.155 he had the same dark hair and slightly haughty look of his
brother, though he was smaller, slighter and rather less handsome Sirius
had been.
slighter は、単にほっそりしているのではないだろうか。
試訳:シリウスと同じく黒い髪で少し横柄な顔立ちだったが、兄より少し背が低く、
ほっそりしている。かつてのシリウスほどハンサムではなかった。
P.257 これは結局、ハリーのものだ。
UK版P.257 it was his, now, after all.
after all は確かに結局だけど、ほんの少し乱暴というか雑な気がした。細かいけど。
父ジェームズ、シリウス、ルーピン、ピーターの4人組が映っている学生時代の写真を
遺産を受け継いだのだから、自分のものだというシーン。これは個人的な感想。
試訳:これは今となってはハリーのものだ。
P.258 何冊かの本は、乱暴に振られたらしく
UK版P.148 A few of the books had been shakened roughly
細かいけど。振り回す、振り落とす、振り動かすの方がいいかと。
試訳:何冊かの本は、乱暴に振リ回されたらしく
ちなみに別のページではこんな風。
P.261 本を逆さに振り
UK版P.151 shook out books,
P.261 ハリーは歩き回って、
UK版P.150 Harry got to his feet,
試訳:ハリーははじかれたように立ち上がり、
歩き回るでもいいのかな?
P.261 椅子に乗って洋箪笥の上に手を這わせたり、ベッドや肘掛椅子の下を這い
回ったりした。最後に床に這いつくばって、
這うの3連発。間違ってはいないけど…
UK版P.151 stood on a chair to run his over the top of the wardrobe and
crawled under the bed and arm chair. At last, lying face down on the floor
試訳:椅子に乗ってクローゼットの上に手を滑らせ、ベッドや肘掛椅子の下へもぐり
こんだ。最後には床に這いつくばって、
P.265 ハーマイオニーはハリーに向かって、すべてお見通しという微笑み方をした。
ハリーは気に入らなかった。ハリーは手紙と写真を取り戻し、本心を見透かされまいと、
ハーマイオニーの目を避けて、うつむいたまま首に掛けた袋に入れた。
なんかずいぶんと険悪なムードと思って。
UK版P.152 There was a little too much understanding in the smile Hermione
gave him for Harry's liking. He took back the letter and the photogragh and
tucked them inside the pouch around his neck, so as not to have to look at
her and give him away.
直訳すると、ハリーの好みからすると、ハーマイオニーがハリーに見せた笑顔には、ちょっと多く
の理解があった。ハリーは手紙と写真を取り戻し、首にかけた袋へと押し込んだ。ハーマイオニー
を見なくても済むように。正体を隠すように。
試訳:ハーマイオニーが見せた微笑みは、少しばかり理解にあふれすぎていると
ハリーには思えてしまった。ハリーは本心を悟られたくなかったので、写真と手紙を
取り戻すと、首かけたポーチに押し込み、ハーマイオニーと顔を合わせないようにした。
ささいな違い。
P.270 「簡単な方法があるわ」
UK版P.155 ' There's an easier way '
ハリーとロンがレギュラスの部屋で体を使ってロケットを探している時に、ハーマイオニーが
魔法を使うことをご提案。easier なのにね。
試訳: 「もっと簡単な方法があるわ」
うーん、汚らしい表現。いくらクリーチャーでも。
P.276 涙が溢れ、豚のような鼻から汚らしい歯の生えた口へと流れた。
UK版P.159 as tears poured over his snout and into his mouth full of greying
teeth.
試訳:涙があふれ、(突き出た)鼻をつたって薄汚れた歯が並ぶ口へと流れ込んだ。
P.282 クリーチャーの豚鼻の両脇から、涙がぼろぼろとこぼれ落ちた。
UK版P.162 tears pouring down side of his snout-like nose.
最初の豚のような鼻がかわいく思えました。豚鼻…
P.283 豚鼻の周りには緑色の洟(はなみずとルビ)が光り、
洟って…。なぜ鼻水ではダメだったのだろうか?ちょうど読んでたヤクザものに洟(はな)って
出てきた。
UK版P.162 green mucus glistening around his snout,
P.278 クリーチャーの声が、
UK版P.160 Kreacher's croaking voice seemes
試訳:クリーチャーのしわがれた声が、
※P.281 はcroakを嗄れ声(しゃがれとルビ)としてました。