拍手の嵐 | 周ちゃんのブログ

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 私の愛妻の妹はロンドンで看護師をしています。

 コロナが蔓延したとき、その病院の最初のコロナ感染患者に対応したのは義妹でした。病院の防護服のサイズに合う看護師は、義妹しかいなかったからです。後に、コロナ専門病院で一時的に勤務しました。コロナの最前線で戦った一人です。もう、英雄ですね。イギリスではコロナ専門病院に医療関係者たちが出勤するとき、地域住民たちが拍手の嵐で見送っていたそうです。流石イギリス、素晴らしいですね。同じ時期、日本では、医療関係者の子ども達が保育園や学校でいじめられていました。恥じ入るばかりです。

 義妹にこの話をしました。私はてっきりイギリスのこのステキな対応を誇るのかと思っていました。ところが義妹はうつむいてこう言いました。

「イヤだった」

 義妹はシャイな人です。人の注目や拍手を浴びるのがイヤなのです。私の読者には演劇関係者が多いので、この感覚が分かりにくいかもしれませんが、世の中にはそういう人もいるのです。

 義妹としては、ただ出勤して、ただ普通に仕事をしているだけなのに、拍手されるのは恥ずかしかったそうです。

 義妹はコロナの最前線に立ち、コロナ患者と毎日接していながら、一度も職場で感染しなかったそうです。すごいですね。

 数年後、コロナ感染が特別なことではなくなったころ、プライベートな家族パーティーで感染したそうです。看護師もプライベートは普通の人ですからね。

 世の中には拍手されるのが嫌いな人もいますが、やはり私は偉大な仕事をしている人には拍手をしたいなぁ。演劇人だからですかねぇ。

 

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イラスト by 高井じゅり