最近TOBに申込むために立て続けに新規に証券会社に口座を開設した。
証券会社に口座を開設する場合、以下の3種類の中から選択することになる。
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)=簡易口座
- 一般口座
ざっとそれぞれの口座のメリットとデメリットをまとめると次の通り。
特定口座(源泉徴収あり) ← 証券会社のおススメ?
- メリット
- 損益計算が不要(証券会社がやってくれる)
- 確定申告が不要(ただし、「申告不要」がお得なケースは限定的)
- デメリット
- 取引毎に売却益から源泉税が引かれる
- 複数の特定口座間で損益通算する場合などは確定申告が必要となる
- 配当所得を申告不要とするかどうかを、口座毎に一括選択する必要がある
特定口座(源泉徴収なし)=簡易口座 ← 私のおススメ
- メリット
- 損益計算が不要(証券会社がやってくれる)
- 配当所得を申告不要とするかどうかうを、配当の支払い毎に選択できる
- 売却益から源泉税が引かれない
- デメリット → 思い当たらない
一般口座
- メリット → 特定口座(源泉徴収なし)と同様
- デメリット
自分で損益計算する必要がある
個人投資家の置かれた立場によってどの口座を開設するかの損得判断は異なるけど、配当所得をメインに考えている場合は、以下の理由から特定口座(源泉徴収なし)=簡易口座がおススメだ。
- 源泉税の「期限の利益」を放棄せずにしっかり運用したい。所得税は翌年3月の確定申告、銀行口座振替えなら翌4月に納付すればよいところを、わざわざ売却益が出る度に源泉税を引かれるのは期限の利益を放棄していることになる。誰がメリットを享受しているかと言えば証券会社。実にバカバカしい。証券会社が特定口座(源泉徴収あり)をおススメしたり、デフォルト設定としているのも無理もない話だ(笑)
- 配当所得については配当控除を活用して節税したい。ところが、特定口座(源泉徴収あり)では配当所得を申告不要とするかどうかを口座毎に一括して選択する必要があるため、高額の配当所得がある場合は配当控除が逆に不利になってしまう。簡易口座であれば配当の支払い毎に申告不要とするかどうかを選択できるので、必要な額だけを申告して配当控除し節税できる。
- 損益計算のミス、税務リスクは回避したい。
そんな訳で、私の証券口座はすべて簡易口座だ。