2026年春、JR八高線のキハ110が引退し、新型車両に置き換わるのを前に、これまで撮影したキハ110の画像を振り返ってみたい。
今回は「キハ38カラー」のキハ110をまとめた。ハードディスクに保存した画像の中から、すっかり忘れていた画像が出てきて、こんな頃もあったなあと懐かしくなった。

 

 

 

 


2014年、八高線全線開業80周年を記念した限定カラーのキハ110。
これは国鉄時代の八高線で運行されていたキハ38の塗装をイメージした。

高崎線倉賀野付近にて、2015年4月撮影。

 

 

 

 

 


高崎駅に到着する限定カラーのキハ110。
見慣れた白地の緑の配色と異なり、赤いラインが新鮮に見える。

2015年5月。

 

 

 

 

 


高崎駅近くの車両基地に停車中の「キハ38復刻カラー」のキハ110。

2014年10月。

 

 

 

 

 


正面左下には全線開業80周年記念のステッカーがついている。
後方に見えるのは107系電車。

2014年10月。

 

 

 

 


ともすれば新型車両と勘違いしそうだ。

2014年10月。

 

 

 

 

 


車両側面には、80th Hachiko Lineのロゴがついている。

2014年10月。
 

 

撮影した時は平凡だと思っていた鉄道車両が、引退が近くなると意外と価値があるように見える。振り返ると、古い車両の引退やローカル線が廃止されるたびにこのような経験を繰り返してきた。
JR八高線のキハ110が引退が近づいている。また同じパターンだなと思いつつ、せっかく撮影したものを放置しておくのはもったいない。そこで今回は記録を重視して撮影したキハ110の編成写真をまとめた。

写真はすべて2010年2月撮影。

 

 

 

 


丹荘駅の近くには広々とした田園地帯があり自由自在に撮影できる。
これは実に単純な構図だが、撮影には意外と苦労した。
なぜなら、非電化区間は線路に沿って架線柱がないので、列車の長さを予測するのが難しい。電車の撮影と同じ感覚でカメラを構えると失敗する。
実はこの撮影の前に失敗した画像を参考にして構図を修正した。

 

 

 

 

 


青空を強調すべく、広角レンズを使い、ローアングルで撮影。
3両編成のキハ110が冬晴れの下を快走する。

 

 

 

 

 


午後は日の向きが変わり、下り列車が順光になる。

 

 

 

 

 


夕方、西日に照らされながら走り去るキハ110。

 

 

 

 

 


日没間際のほのかな明るさの中を走り去る。


(続く)
 

 

JR八高線「キハ110と四季の風景」の続き。
今回は丹荘-群馬藤岡間で秋から冬にかけて撮影したものをまとめた。

 

 

 

 


線路端のすすきの穂が風に揺れる。
穏やかな秋の午後を行くキハ110。

2007年10月撮影。

 

 

 

 

 


冬晴れの下、西日に照らされながら走り去る。

2013年1月撮影。

 

 

 

 

 


大きなカーブを車輪をきしませながら通過するキハ110。

2013年1月撮影。

 

 

 

 

 


夕暮れ時、幾重にも重なる山並みを背景にキハ110が通過する。
2015年11月撮影。
 

 

2026年春にJR八高線のキハ110は新型車両に置き換わるそうだ。引退前にこれまで沿線で撮影したキハ110を振り返ってみたい。四季の風景を背景にしたキハ110や、記録を重視してキハ110の編成をとらえたものなど、数回に分けてまとめる。


今回はJR八高線の丹荘-群馬藤岡間。この区間には神流川にかかる長い鉄橋があり、その前後の広々した田園地帯は撮影に適してる。

 

 

 

 


うららかな春のひととき。線路際に咲いた菜の花を横目にキハ110が軽快に走り去る。

2006年4月撮影。

 

 

 

 

 


風薫る季節。沿線の田んぼでは田植えの準備が始まっていた。
みずみずしい色彩の中をキハ110が行く。この頃は3両編成の列車もあった。

2005年5月撮影。

 

 

 

 

 


神流川の鉄橋を渡るキハ110。
河原の土手の散歩道で何気なく撮った1枚。
ありふれた日常の一コマが意外と心に残る。
2015年11月撮影。
 

(続く)

 

 

何気なく撮った1枚が貴重な記録になることがある。
2013年、JR八高線の高麗川駅に下車した。当時の八高線には国鉄時代の面影を残す古い木造駅舎があちこちに残存していた。今でもこんな古い駅舎があるのかと思いつつ軽い気持ちでカメラを向けた。
高麗川駅は2024年12月から新駅舎となったそうだが、まったく知らなかった。今回は枚数が少ないが、高麗川駅の旧駅舎をまとめた。

 

 

 

 


高麗川駅の旧駅舎。2013年1月撮影。
小ぢんまりした駅舎だが、鮮やかな赤い屋根瓦が印象に残る。
昔の情緒が感じられるとはいえ、駅の出入りが1ヵ所だけでは不便だ。駅の東西を結ぶ橋上駅舎に建て替えられるのは必然的な流れといえる。

 

 

 

 

 


跨線橋から八王子方面に向かって駅構内を見下ろす。
右側に見えるのは旧駅舎。停車中の列車は高崎行きのキハ110。
駅舎が先に生まれ変わり、キハ110も2026年春には新型車両に換わる。見慣れた光景が刻々と変わっていく。

 

 

 

 

 


2番線に停車中のキハ110。
ディーゼルエンジンの単調な音が構内に響き渡る。
後方の跨線橋は比較的新しい。

 

 

 

 

 


1番線と2、3番線との間には狭い地下通路がある。

 

 

 

 

 


駅構内の東側には留置線がいくつもあり、広々としている。
貨物列車が発着していた頃の名残といえる。
この上を橋上駅舎が跨ぐような形で設置されると景観が大きく変わるだろう。

 

 

 

 

 


跨線橋から駅構内の北側を望む。
八高線は高麗川を境に南側が電化され、川越線と直通運転をしている。実質的に八王子-高麗川-川越間が一体となっている。高麗川より北側は非電化のままでローカル色が増す。