チョコレートの味 | Mダックス“エクレアの甘い生活” 約束の島から愛を込めて

Mダックス“エクレアの甘い生活” 約束の島から愛を込めて

エクレア(ミニチュアダックス)は、僕のアイドル
“おとうさん”と“わんこ”の日常をエクレア目線で書いています。

バレンタインの思い出を一つ
奥さんには内緒の話

あれは中学2年生の事
クラス全体が仲良くて
女子は 男子に
義理チョコを配りまくり

教室のあちこちで
「サンキュー」の声が
当時 硬派を気取っていた僕

義理チョコは貰いましたよ
友情の証として
二十数名から貰ったのですが

一人だけくれない子がいました
I川さん 男子からは人気の子
聞けば 他の男子は貰ってる
そんなに嫌われる事したかな? 
そう思っていたまま 放課後

バスケ部の僕
女子バスケ部のI川さん
隣のコートで練習

部活も終わり
帰る時には チョコレートを
貰ってないことなんか
忘れてました

その時 校舎の影から
女子バスケ部数名が
「不苦労! こっち来い」
と 呼び止められ 
多少ビビりながら行くと

I川さんが居ました
「みんなの前だと恥ずかしかった」
そんなことを言っていた
鞄から 明らかに義理チョコではない
パッケージが出てきた

“うぉ コレは!”
と思ったけど
背後から バスケ部の仲間が
「おい 不苦労どうした!
虐められてるのか?
まさか告白か〜〜」
と声を掛けて来たので

硬派を気取っていた僕は
「そんな訳ねぇ〜じゃん」
と言ってしまい

受け取らずに帰ってしまった

その晩 家電に
女子バスケ部から抗議の嵐
「お前 馬鹿? あのシュチュエーション
で あのパッケージ見て
どのくらい本気か 分かるだろ!
最低だな!」
と 女子からは一週間
白い目で見られました
今となっては 良い思い出ですが

I川さん クラス会があると
当然のように 僕の隣に座ります

そしてあの時の話
「あの時の受け取ってもらえてたら
苗字が違ってたと思う」
と 毎回言われます
あのチョコレートの味が
甘かったのか 苦かったのか
いまだに分かりません

少し前に病院で偶然会って
アドレスと携帯ナンバーを
渡された彼女です
破棄しましたけどね

彼女 今でも美人ですよ

奥さんが居なくて
独身だったら
フラフラ〜っと
行っていたかもしれない
そんな気もしますが

今 奥さんとも 子供達とも
チビーズたちも
仲良くやっているので
フラフラはしていません

奥さんだけです

昔 昔のことでした