大学で学ぶ意義を考えてみる
大学で学ぶことの意義について考えるきっかけとなりそうな本を3冊
紹介します。
大学で何を学ぶか (幻冬舎文庫)
本書は、「大学で何を学ぶか」などという真面目なタイトルの本を
手にとってしまった大学生に対して、次のようにアドバイスする、
それはそれで極めて良心的な本です。
何をやってもいい自由が恐くて、勉強に逃走しているのではないかって、
序章で指摘しといたよね。
でも、勉強へ逃走しても、これまでと違って受験と合格というゴールは
待っていない。
例外的におもしろい授業、信頼できそうな先生を除いて、勉強は単位を
取って卒業するためと割り切り、要領でこなしていったほうがよさそうだ。
卒論も、まあ本格的調べもののリハーサルか長めの文章を書く訓練くらいに
割り切っておこう。(単行本p.147)
しかし、落ちこぼれ学生がこれを鵜呑みにするとマズイのですよ。
そもそも、彼らは大学の勉強を要領でこなせていないわけですから。
実を言うと、私は高校時代にこの本を読んで悪影響を受けたことが、
自分が大学で落ちこぼれた原因のひとつだと思っております。
(読解力の不足から私が本の内容を誤解しただけ?)
加えて、次のような報告もあります。
自信力が学生を変える―大学生意識調査からの提言 (平凡社新書)
著者の言う「自信力」とは、
自分を肯定的・積極的に受け入れる力のこと(p.15)
です。
自信力が低いと「人生の充実感・幸福感に乏しく」「ネガティヴな
精神状態あるいは不安に陥りやすい」傾向があり、自信力の高低は日々の心の
平穏や、進路決定に大きな影響を及ぼす(p.60)
ようです。
そして、自信力を上のように定義したうえで、
しかし実際には、学業に熱心な者は勉学時間が長く、勉学時間が
長いと成績がよくなり、自信力が高くなる。(p.88)
祐子の例は、部活などに情熱を燃やし、目標を持って学生生活を送っていれば
自信力はつくと思いがちであるが、必ずしもそうではないことを物語っている。
一般的に言って、確かに何かに没頭できるものを持っているほうが持っていない
より学生生活の充実感も自信力も高いが、すでに調査結果を見たように、
勉学が伴ってはじめて自信力が高いというケースが大半だ。(p.90)
と論じ、学生の自信力を高めるため、学業にこそ力を入れることの重要性を
説いています。
さて、私は後者の河地氏の見解を支持します。
なぜなら、私のような凡人は大学での学びを無意味だと切り捨てられないからです。
大学というのは中世ヨーロッパの時代から続いていて、しかも今では世界中に
普及している高等教育システムなのです。
そうした時代や地域を越えて通用しているシステムにはやっぱり凡人には
知り得ない何か優れた点があるのではないかと思うのですよ。
『無用の用』という言葉がありますが、一見無用にみえる大学での学びも、
実は大切な役割を果たしている、そういう可能性があると予想しています。
それでは、その一見しただけではわからない大切な役割とは何か、
と考えたときに、その1つが
「大学での学びを通して学生に自信力をつけさせること」
であるとすると、河地氏の見解は面白いなと私は思うわけです。
私の結論としては、大学で学ぶことには凡人が知りえない意味があるの
かもしれないから、とりあえず出来る範囲で精一杯勉強しておくのが賢い、
ということになります。
ちなみに、「自信力~」の本は就職活動に漠然とした不安を持っている
大学1年生が、就職活動の準備として読む本にも適していると思うので
おすすめです。
ところで、読者さんの中には、大学の歴史や、学問の意義などを考えてみたい
方もいるかもしれません。
そういう方は、百科事典で大学の頁を調べてみたり、
(リンク先はウィキペディア)
大学生になるきみへ―知的空間入門 (岩波ジュニア新書 (452))
を読んでみると面白いかもしれません。
記事が参考になったら応援クリックをお願いします。
にほんブログ村